今年初めての洋書も、JOHN GRISHAMになった。
JOHN GRISHAMに短編集があるというので、この本を選んだ。
7編からなる短編集である。
表題のFORD COUNTYを調べて、面白いことに気が付いた。
FORD COUNTYは、イリノイ州とカンサス州にあるが、
JOHN GRISHAMのFORD COUNTYは、ミシシッピー州の架空の
群なのだ。
さて、JOHN GRISHAMの短編集だが、例えば、オーヘンリーとかの
短編集のようにいわゆる、「おち」があるわけではない。
まさに、ある田舎町の、ある人たちの、人生の一部、生活の一部を
切り取って見せてくれたというものだ。
そこに、何か、特別に訴えたいものがあったり、感動を誘うものでも
ない。でも、とても、アメリカ的であり、ああ、そういう人たちも
いそうだと思えるから不思議だ。
一方で、どのストーリーも、とてもユニークなのだ。
例えば、2作目は、死刑囚の話だ。死刑執行の日に、家族が呼ばれて
くるのだが、最後まで、自信満々に、証拠不十分で恩赦になると
言い続けるのだ。
難しい単語の入った手紙を家族に送っているが、家族は、その手紙で
初めて知る単語ばかりという、そんなことがあるかしらと笑いがこみあげてくる。
JOHN GRISHAの小説には、法律家としての豊富な知識と、もう一つは、
南部のアメリカ人の生活が土台になっているように感じるが、今回の短編集にも
ちりばめられている。
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