
金曜日に手渡しでいただいた、新米の袋です。毎年、いただく度に嬉しく思うのですが、今年は特別な想いで、受けとりました。
福島県白河市の山間の田圃。ここは、先週の台風19号の被害で、氾濫した阿武隈川の上流です。
昭和30年代に、阿武隈川が氾濫した後、堤防を作るために、移動した先の田圃だったと、はじめて聞きました。
その町から、一週間で、持ってきてくださった新米!
ご本人が無事であること、それが一番のことでした。
そして、このお米がある軌跡を聞いて、胸が熱くなりました。
小規模の稲作農家が、一人二人だけで続けていけるのは、苗の育成ハウスや、刈り取り機械をもつ大きめの専業農家と契約して、機械の助けを借りているからだそうです。
台風が破壊的だと知られてきた頃、川に近いところから、刈り取りしようと、この専業農家さんが、おっしゃってくださって。ご自分の田圃より先に刈り取ってくださったから、新米が準備できたのだそうです。
専業農家さんの田圃は、台風で、稲が倒れたから、まだ二週間ほど掛かるそう。
順番が後であった方の田圃は、川から離れていたのに、土砂崩れで田圃が埋まってしまって…。稲が絶望的な上に、半年がかりで補修が必要だそうです。
70を挟んだ年齢層の方々が、助け合い、涙を流しながら、頑張る農業。そこから、届くお米、農作物。
補修ができなかったら、農業を止めてしまうかもしれない? それを支える仕組みが、いま、日本で機能しているのでしょうか?
届いた新米の5kgの袋の背後に、田圃や畠に立ち尽くす人の影を感じました。
有り難くいただくと共に、国の農業支援の行方を、ちゃんと見続けようと思っています。
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