トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

**大本営の系譜 1

2015-07-28 | 温故痴新
 心なき身ゆえあはれは知らぬなり自死言う帳も狭師見ぬふり
       心なき身にもあはれは知られけり鴫立つ沢の秋の夕暮れ   西行

 哀れいかん草葉の露と消えぬれば浮足立ちぬ矢巾の学舎
       あはれいかに草葉の露のこぼるらむ秋風立ちぬ宮城野の原  西行

 山里の初夏の夕暮れ来て見つつ入線の笛に蕾散りける
       山里の春の夕暮れ来てみれば入相の鐘に花ぞ散りける    能因

 酷過ぎて自死選びたる白無垢の心乾したり校務の過誤山
       春過ぎて夏来にけらし白妙の衣干すてふ天の香具山     持統天皇

 かえり来ぬ昔を今と思い寝の夢の枕ににほふ線香
       かへり来ぬ昔を今と思ひ寝の夢の枕ににほふ橘       式子内親王

 見渡せば耳も目鼻も無かりけり奥の学屋は職も崩壊
       見渡せば花も紅葉もなかりけり浦の苫屋の秋の夕暮れ    藤原定家

アゲハの吸水

2015-07-28 | 小父のお隣さん
 連日の真夏日で濡れた林道で吸水するアゲハを見るようになった。6種類20頭前後なんて壮観な場面は語り草になってしまい、せいぜい数匹となるとなんとも寂しい。
 それでもアゲハの吸水をみると盛夏になったと思うのだ。厳しい暑さはうだるだけだが、給水しつつオシッコを出している姿は清涼感がある。「オシッコの姿に清涼感?」一歩間違えなくても変質者と思われかねないフレーズだが、それはともかく前立腺肥大の世代である小生にとって趣味の範疇でなく共感の範疇なのだ。
  モンキアゲハだ        翅の後縁が美しい