the other side of SmokyGitanesCafe
それとは無関係に・・・。
 




GITANESの明け方の味も苦いけど。
それとは無関係に・・・。


内線電話が鳴る。
私「はい?」
女性スタッフ「こっち(会社別棟)にお客さんです。」
私「誰でしょう?」
スタッフ「『アポなしですんません』って、●●広告社の人」
私「じゃあ、そっちへ行きます。」

●●広告社の人は久しぶりだ。
前任者M氏が突如会社を辞め、それなりにつきあいもあった制作
のOさんも会社をやめてしまって、その後2年ほど疎遠だった。



私「こんにちは。お待たせしました。」
若い営業マン「お忙しいところアポなしですんません。」
私「いえいえ。」
若い営業マン「私、●●広告社営業の○○と申します」
と名刺交換。
私「まあ、おかけください。」

あまりじっくり話を聞く気がない時などは、来客を事務所まで
通さずに、別棟の店舗内で対応することにしている。

○○「さっそくで申し訳ないのですが、広告の件で。」
私「はあ。」
○○「いつも出していただいているこの広告の分で・・・」
と、彼は昨年の広告現物を提示する。
○○「そろそろこの広告の季節ですので・・・。」

私「ちょっと待って。」
○○「はい?」
私「これ、同名の他社ですよ。」
○○「はい?」
私「ウチじゃない。」

○○「あ・・・、申し訳・・・」

私「基本情報はもう少し調べた方がいい。」
○○「申し訳・・・申し訳ありま・・・」

私「今日のところはこれでやめよう。
  普通のテンションで喋られへんやろ?お互いに。」


○○「大変大変申し訳・・・」

詫びる彼は、おそらくしばらく、ひょっとしたらもう
永遠にやって来ないかも知れない。

黙ってしまった彼と、これ以上喋りようのない私の間には、
ヒューッと砂塵が舞い、デラシネが転がって行くような
空間が流れる。

彼の後姿を見送りながら
こりゃあこの溝は深くて幅広いなあ、と感じた。

頑張れ、Y社の新人営業マン(と言ってももう1年ほどのキャリア)。
どんな試練も必ず君の糧になる。


頑張れ。ウチ以外で。




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