GITANESの想像の煙が線香代わり。
それとは無関係に・・・。
私が勤める会社は、いくつかの事業を持っている。
その中の一つは専従者がおらず、オーナーと私、そして
外部のK氏とJ社の面々で運営している。
オーナーと私とK氏は頻繁に社外で会い、雑談もしながら
仕事の話を進めていく。
今朝も電話で連絡があり、会社からミニバイクで10分ほど
のいつもの場所へ行くと、オーナーとK氏がすでに
座っていた。いつものパターンである。
それほど重大な問題や喫緊の課題もなかったので、ほぼ
雑談ばかりで30分ほど話した。
K氏はたまにSGCにも登場する人物である。
たまに激しい口調で議論することもあったが、私より20歳
ほど年齢が上でもあるし、お互いそれなりに折れるところも
あって、激しい応酬が後をひくなんてこともなく
よい関係を構築していた。
いや、よく考えると彼から見てずっと若造の私の言うことなど
真に受けず、少し引いてくれているのだろう。
今朝の別れ際は、彼が乗る車の傷に関する冗談を交わし、
「じゃあまた。どうもどうも」と彼は去っていった。
私は当然始終丁寧語なので、
「お疲れ様でした。失礼します」といい、ミニバイクで
オフィスに戻った。
夕方オーナーから電話が入った。
K氏が自宅で亡くなった。
色々な深刻な病気を抱えてはいたが、通院しながらも毎日
仕事もしていたし、第一数時間前まで冗談を言っていた
ではないか。
自宅に伺い顔を見た。
眠っているようにしか見えない。顔色もある。
あまりに急な、あまりに準備のないこんな別れは、
どう感じていいのか分からないまま、
ふわふわと自分の感覚が、自分の周囲に漂流しているような。
重い石を呑み込んだような。
風船の紐が切れたような。
結びがまったく思いつかない。
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