the other side of SmokyGitanesCafe
それとは無関係に・・・。
 

休憩  



GITANES嗜好者の頃は休憩室使用を遠慮していた。
それとは無関係に・・・。

会社には広い休憩室がある。
それなりの設備は揃っているからちょっと休憩や
ランチをとるのに不便はない。
広さもそれなりにあるので、30人ぐらいなら会議もできる。

入社した頃の休憩室はあまりに賑やかで騒がしくうるさく、
とても静かにランチなんて環境ではなかった。
休む間もなく誰かしらが話しかけてくるので、それに応えるのも
面倒だった。
うるさくなくても、椅子をいくつか連結させてそれに寝そべり
大口を開けて寝ている奴もいるし(今もいる)、漫画を一心不乱に
読みふけっているおじさん(要職者)も数人いる(今もいる)。
休憩なんだから何をやってもいいじゃないかという理屈だろう。

でも大口を開けた他人の寝姿を見たくない者もいるし、
漫画は家で読めばいいのにと感じるのだが、やっぱり基本的に
休憩中は自由時間だから、おっさんの寝姿や週刊漫画を読みふける
おじさんの姿をみたくない人(私など)がその部屋使用を遠慮すれば
すべて丸く収まるのである。



さて、昼過ぎ頃その部屋に誰もいなかったので、コンビニでレンジ調理の
食糧を買ってきて、素早くランチ。
真冬なのに暑い。直前まで誰かが暖房をガンガン効かせていたのだろう。
私は基本的に一人の時は冷暖房を稼動させない。
私一人を温めるために、そんな頑張るなよエアコンさん
という感じの音を立てているエアコンが不憫だからである。


体調は戻ったが調整期間中として、コンビニで発見した七草粥レンジOK
を買っていた。当然そんなものだけでは到底足りないので、
きつねうどんレンジOKも買っている。準備は十分だ。

粥の方をレンジに入れる。
500Wで二分と書いている。おお、そうか二分でいいのか。

レンジの設定を見る。

強い
弱い

ワット表示はどこなのだ?

なんなのだその、「強い」とか「弱い」という、ふわっとした
表現は?

万事慎重な私としては、ここはひとまず「弱い」で試してみたい。

弱い  2分  スタート。


二分経過。器を取り出した。まだ温かくないではないか。

そうか、もうちょっとだ。

弱い   1分  スタート。

チン。

まだだ、全然だめだ。

いくら慎重派の私でも、「弱い」では弱いのだ ということを悟る。

強い   1分   スタート。

チン。

辺りには原っぱの匂いが立ち込める。
あの、子どものころの空き地の匂いだ。どうしてだろう。
あ、さすがに七草粥が七草たる所以である。
ところが困ったことに、その匂いは郷愁を呼び起こすが
まったく食欲をそそらないのである。


「ニオイたくさん微妙味」の粥を食べながら、きつねうどんを
レンジにセット。
もう学習した。
「弱い」は文字通り弱いのだ。

500Wで4分30秒とうどんの容器には書いている。


「強い」  5分  スタート。


粥を食べ終える。文庫本を読み始める。レンジは動いている。

チン。が鳴らないうちに、一度停止させてみて様子を見る。

奇妙な煙が出ている。容器はこんな形だったっけ?

中のうどんはアツアツだった。アツアツ過ぎるぐらいだ。
うどんは臨界点一歩前だったのかも知れぬ。


この古い古い電子レンジは非常に扱いにくい。
そりゃあ、高機能過ぎて扱いきれない機器は世の中に数え切れない
ほどあるが、やっぱり電子レンジの温度設定はせめて

「弱い」
「そんなに弱くない」
「強い」
「すごい」

ぐらいのピッチでなければ、粥もうどんもいい具合にならない。



と考えているとき、ランチ休憩に誰かがやってきた。


うどんを一気食いして休憩終了。

スリリングだ。




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