2007年公開の「歩いても 歩いても」を観た。
【解説】『誰も知らない』『花よりもなほ』の是枝裕和が、家族の情景を鋭くとらえ、しんみりと描いたホームドラマ。15年前に死んだ兄と比較されて育ち、実家に居心地の悪さを抱いている男を阿部寛がユーモアと悲哀を込めて演じる。そのほか、夏川結衣、樹木希林、原田芳雄などが家族にふんし、家族の何でもない会話や日常を絶妙な間合いで表現する。
解説にもあるように非常にどこにでもあるような日常的なシーンが続く。古い台所やタイルの欠けた風呂場やレースの掛かったピアノなど昭和的なほのぼのとした風景が心地良い。大きな盛り上がりがある訳では無く、最後まで淡々としていて、ドキュメンタリー映画に近い作品でもある。もう少し私が年齢を重ねたら、また違った立場で観るだろう。また先日亡くなった原田芳雄がいい感じである。
冒頭から食べるシーンや調理するシーンがとても出てくるのだが、それがまさに田舎のじいちゃんち、ばあちゃんちと言う感じを見事に表現していた。ただ舞台は三浦海岸(冒頭のシーンでチラッと映るので判明)で散歩道には舗装された道路が続くので、遠くの実家と言うよりも近くの実家って感じなのだろうか?
「歩いても 歩いても」ってタイトルにあるものの、大して歩かないな~と観終わって思ったが、後日その意味を他から知った。なるほどそういう意味だったのね~とちょっとニヤっとしてしまった。
【明日11月2日(水)は定休日です】