東京下町・新小岩駅の不動産屋二代目のつぶやき

東京の下町・葛飾区新小岩で今年創業50年を迎えます不動産屋の二代目が気ままに書き綴った独り言ブログです。ブツブツ・・・

なぎさホテル

2011年11月21日 09時23分48秒 | 本の話

伊集院静が作家としてデビューする前から数年間にわたり暮らしていた伝説の「逗子なぎさホテル」を題材にした「なぎさホテル」を読んだ。

彼の作品はこれまで何冊か読んだ事があるが、今回は彼自身の青春回顧小説であり、前妻である故・夏目雅子もM子として登場する。若い頃に破天荒な人生を送った揚句、東京を捨てて帰郷する途中で偶然立ち寄った逗子での約7年間の生活が描かれている。温情溢れるホテル支配人やホテル従業員が何とも温かい。彼のどこか「斜に構える姿勢」に何だか共感を得ながら、ページがどんどん進む。ビーチの喧騒や波の音や砂まじりの海風、眩しい光が目に浮かび、まるで自分が逗子に降り立ったような気分になる。

あっという間に読み終える。人生は本当に色々である。彼があの時、逗子に降り立つ事が無ければ・・・支配人と会う事が無ければ・・・彼の人生は大きく変わっていただろう。誰もが多かれ少なかれそんな事の繰り返しなのだろう。だったらやはり少しでも多くの人と知り合いたいものだ。

有限会社やな瀬不動産


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