映画「藁の盾(2013年公開)」を観た。
【解説】『ビー・バップ・ハイスクール』シリーズで知られる漫画家の木内一裕の小説家としてのデビュー作品を、三池崇史監督が映画化したサスペンス・アクション。凶悪な殺人犯に10億円の懸賞金がかかり、犯人を移送することになった刑事たちの緊迫した道程をスリリングに描く。正義とは何かと揺れる思いを抱きながら、命懸けで犯人を移送する警視庁警備部SPを演じるのは大沢たかおと松嶋菜々子。少女を惨殺した殺人犯には藤原竜也がふんする。常に油断できない展開であっといわせる三池監督の演出が、サスペンスで生かされることが期待できる。
卑劣な犯罪者を守るSPとその犯罪者を抹殺すると10億円を貰える人々たちの欲望との戦いを中心にストーリーは進んで行く。抹殺する理由をあれこれと正義感で語る抹殺者たちにまず違和感を感じる。すると劇中でその違和感を払拭してくれる台詞があった。主人公の言う「金の話が出て来ると、言っている事が全部言い訳にしか聞こえなくなる」。う~んとても核心をついている。実際にそんな人って本当多い。見応えのある大沢たかおの熱演がとても良い。
ただ観た日に同様の幼児事件の犯人が逮捕されたこともあり、卑劣な犯罪者がどうしても最後まで気になってしまった。これがもう少し違った意味での極悪非道な犯人であればもう少し違った作品となったかも知れない。