朝4時に待ち合わせて、2015年6月以来の3年ぶりの釣りに連れて行ってもらった。約90分で千葉県の金谷漁港に到着。事前にカッパ等の雨具を用意せよとのことだったが、これまで晴天続きで何も問題はなかったのでお気軽な軽装で参加したものの、ベテランの釣り人たちはつなぎタイプの釣り用スーツや長靴の本格装備に整えている横で、派手で場違いなサザンのポンチョをかぶりながら、足元のクロックスを見つめながら今更ながら後悔。
【画像はAさんより。この後の地獄をまだ知らない時】
薄曇りの中、出航。ポイントへの移動まで波しぶきをバシャバシャとかぶる。ポンチョは何の意味もなく、すぐにびしゃびしゃになる。寒さと揺れと戦いながら30分ほど移動して釣り開始。波は荒く、立つことするままならない状態で、数回竿を垂らした後、ほっぺたを何度も何度もふくらませながら、間もなくして戦線離脱・・・早い・・・
以前、横になると楽だと教えて頂いたので、その通りにしようとするが、横になれるスペースが見つからない。なんとか無理やり体をねじこみ、目を閉じるが、揺れはさらに激しくなり、足で踏ん張る状態で、波しぶきなのか雨なのか判断出来ない水滴が体に打ち付ける。辛い・・・苦行・・・体勢を何度も何度も変え、ようやく落ち着く。ずれたポンチョやウエアから冷たい風や水しぶきが入ってくるが直す気力もなく、しばらくすると寒さで震え始める。漁船の中で休める唯一のスペースには荷物が乱雑に置かれていて、映画「パピヨン」の冒頭で甲板にて雨に打たれながら食事をするシーンを思い出しつつ、パピヨン同様この劣悪な状況でやり過ごすと決める。
時計を見る。前回は4時間だったので、その時点であと2時間の我慢だと思われるが、そもそも終了時間が定かではないのでその後は時計を見ないことにする。目を閉じても眠れない状態が続き、体勢が悪く体中が痛くなる。
4時間(くらい?)が経過した時点で、「どうせなら一匹でも釣りましょう」と声を掛けて頂き、数匹の鯵をゲットするものの、すぐにダウン。そして6時間ぶりにようやく漁港へと戻った。蒼白い顔の私にみなさんから「数匹施し」を受けて帰宅。
【大きな立派な鯵はOさんからの寄付】
帰宅して、すぐに「彼」を抱えて布団に潜り込む。
数時間の仮眠の後、少しふらつく状態で、洗濯機を回し、クーラーボックスを洗い、塩焼き用に鯵をさばいて、夕食に家族で食べた。非常に美味しかったが、もしかするとこれが最後の船釣りになるかも知れない・・・釣りをなめていた初心者への戒めとしてはかなりタフな内容だった。