先日亡母の新盆だった。
梁瀬家では元々そのような習慣が無かったのだが、妻は幼い頃から実家で毎年執り行ってきた行事で妻の指摘で気が付いた。初めてなので迎え火送り火のやり方もよく分からず、妻が茄子とキュウリで作った精霊馬(しょうりょううま)のキュウリは内向きに、茄子は外向きに飾り、妻が用意してくれたおがら(麻がら・麻幹)を素焼きの皿(ほうろく)の上に乗せ、亡父母のゆかりのある事務所の入り口にて点火。迎えるときは早く到着するように馬(キュウリ)で、帰りはゆっくりと帰ってもらう牛(茄子)に見立てるなんて洒落てる。でもうちの場合は「馬肉」「牛肉」だともっと喜んでくれるんじゃないかな?とつい思いつつ、気の短い二人はきっと迎え火に関わらず、すでに帰ってきているような気がしてつい頬が緩む。
56歳にして初めての送り火・迎え火であり、妻がいなければもしかして一生行うことのなかった行事だったかも知れない。以前「何かが起きる結婚生活」で、ひとりよりふたりの方が確実に「何かが起こる」と書いた。夫婦であれこれ会話をしていると、互いに様々な指摘や提案・意見をすることがある。今回も新盆の話となり、習慣が無かった私は目からうろこボロボロ状態だった。些細な会話の中から色々と気付くことが少なくない。特に御礼や御祝い事について夫婦どちらかの指摘がないと気が付かないことが少なくなく、さらに自営業の場合は、無礼があると会社は元より、その代表やさらに配偶者・家族にまで無作法というレッテルが貼られてしまうことがあるので、改めてふたりで会話することの大切さを再認識した。
ちなみに茄子とキュウリはたまたま先日のボディボードの帰りに道の駅で購入したもの。これも何だか不思議だ。
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