先週の笑福亭鶴瓶落語会の会場である池袋のサンシャイン劇場。
池袋へ行くこと自体少ないので、どうせ行くならと三ノ輪橋駅から都電荒川線で向かおうと2013年以来の乗車となるルートに決めた。三ノ輪自体も久しぶりなので乗車前に旧𠮷原地域を散策する。以前から𠮷原には(特殊浴場という意味ではなく)興味があり、2018年に発刊された「吉原はスゴイ~江戸文化を育んだ魅惑の遊郭(堀口茉純著)」を何度も読み返しているのだが読むたびに発見があり、まとめきれずに数年が経ち、今もまだ本ブログに掲載出来ない状態である。
まずは𠮷原交差点に立つ見返り柳から見学。ここから振り返ると吉原大門が見え、昨夜の夢見心地を思い出しながら旦那衆が名残惜しそうに見返る・・・と当時の風景が蘇る。そして先に進むと不自然なS字カーブとなっていて大通りから𠮷原遊郭が見えない作りになっている点も興味深い。いくらでも区画整備が行われそうだが、それをあえて行わない様々な事情を考えながら、特殊浴場の通りは足早に通り過ぎた。
それから遊女の投げ込み寺としても知られる浄閑寺の門が開いていたのでようやく見学出来たが、8年前と異なりお寺の事情を知っていたので撮影する気にはならず、手を合わせて後にした。三ノ輪橋駅から乗り込み、24駅48分かけて東池袋四丁目駅で下車(運賃は一律170円)。予想以上に混雑していた車内からの車窓を楽しみにしていたが、窓とは垂直ではなかったのが残念だった。
そして落語会での二席が偶然にも𠮷原をテーマにした噺で、偶然𠮷原大門も出て来た。聴きながら以前書いた「軌跡の大曲線」のことを思い出した。都電荒川線の存在→三ノ輪の再訪→興味のあった𠮷原見学→落語会での登場とやはり点在していたものがすーと星座のように繋がる時は本当に爽快であった。