映画「箱入り息子の恋(2013年公開)」を観た。
【解説】俳優でミュージシャンの星野源が映画初主演を飾り、内気で恋愛経験のない35歳の独身男が、目の不自由な女性に恋をしたことから急激に変化していく姿と、彼らをとりまく家族の姿を描いたドラマ。わずらわしい人付き合いを避け、職場と自宅を往復するだけの日々を送る市役所勤務の天雫健太郎は、彼女いない歴=年齢の35歳。そんな息子を見かねた両親は、本人たちにかわり親同士が見合いをする「代理見合い」をセッティングする。健太郎はそこで出会った今井夫妻の娘で、目にハンデを抱えた女性・奈緒子に生まれて初めて恋に落ちる。しかし、2人の行く末には思いがけない障害が立ちはだかり……。ヒロインの奈緒子を演じるのは、「天然コケッコー」の夏帆。黒沢清監督作「トウキョウソナタ」脚本でも日本の家族を題材にしたオーストラリア人の映画作家マックス・マニックスが原案。
子離れ出来ない親はあれこれ心配する挙句、子供の婚活に親だけが参加し、そして子供の普通の生活=幸せと一方的に願う。それまでの(配偶者を含め)子供との関係で一番大切なのは交わした会話量だと思っているので、この手の家庭はいつだって絶対的に少なく、さらにやたら子供に気を遣う。作品公開はもう10年前であるが、最近よく見る光景で劇中はコメディタッチだが現実では違う受け止め方になる。
恋すると身だしなみにも気を使うようになるし、張り合いが出来るし、何よりも表情が豊かになる。盲目の彼女と横並びに座った際に左利きの彼女に配慮してさりげなく右側に移動する心遣いは素敵である。だからやっぱり恋っていいものである。夏帆をはじめ黒木瞳、ヤリマンの同僚がとても良かった。ラスト直前までとても好感度の持てた作品であったが、ラストで「それかよ」と落胆するほどの「行動」がものすごく残念だった。そう考えると「それなりに」恋愛はしておいた方が良いとも言える。
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