映画「さまよう刃(2009年公開)」を観た。
【解説】『秘密』『容疑者Xの献身』などの原作者でもある人気作家、東野圭吾のベストセラー小説を映画化した犯罪ドラマ。唯一の家族、一人娘を殺された父親が犯人の少年への復讐(ふくしゅう)を図る姿を通して、法と正義、命の意味を問いかける。『半落ち』の名優、寺尾聰が娘の死に苦悶(くもん)する父親を熱演。竹野内豊や伊東四朗が、主人公を追跡する警官を演じる。監督は『むずかしい恋』の益子昌一。社会的なテーマと登場人物が丁寧に描かれ、見応えがありながらも深く考えさせられる。
主人公と同じく娘を持つ父親として気分が重くなることを承知で視聴開始。伊東四郎の存在感を感じつつ、ペンションの親父さんが逃走の手助けをしたり、刑事が加害者の情報を流したり、それぞれ様々な複雑な気持ちを抱えながら、主人公をほんの少しだけ後押しをする。映画「グラン・トリノ」を彷彿させるラストシーンで爽快感もなく終了。
少年法については重大事件が起きる度に更生と社会復帰について取り上げられるもののなかなか進展がない。昨夏法制審議会では、18歳と19歳について新たな手続きや処分を設けることを明記したものの、保護の対象年齢を現在の20歳未満のまま維持するかどうかは「今後の立法プロセスに委ねる」としている。