横綱照ノ富士が引退した。膝の痛みや持病の糖尿病に苦しみ今回は3場所ぶりの出場に踏み切ったが、4日目まで2勝2敗の成績で5日目から休場になり、横綱在位21場所で13度目の休場となり引退を決意した。
年六場所の他に場所間の巡業が組み込まれるハードスケジュールや土俵の狭さはなかなか改善されない。しっかり完治してから土俵に上がって貰いたいもののファンとしては巡業先でも本場所でも横綱の土俵入りは見たいと思うし、相撲協会としても大看板不在というのはバツが悪いとは思う。ただ結果的に今回も横綱稀勢の里同様に強行出場した結果、引退となってしまった。また私が熱心に観戦していた小中学生の頃は大関の陥落自体ほとんどいなかったが、今では元大関、大関経験者がたくさんいる反面、降格のない横綱が結果的に短命になるのは横綱と言う大看板の品位・品格が求められるからで、引退報道に「追い込まれた」の文字が使われる。いじめや八百長問題、野球賭博と同じくらいまずは怪我の防止やケアをはじめ力士ファーストに努めてほしいものだと思う。
どちらにせよ大関経験者が序二段まで転落した後に優勝した2020年を経て横綱まで上り詰めた不屈の精神は実にドラマチックだった。第73代大横綱、本当にお疲れ様でした。