北海道昆虫同好会ブログ

北海道昆虫同好会は北海道の昆虫を中心に近隣諸国および世界の昆虫を対象に活動しています。

北海道からオオモンシロチョウが消える日。

2015-05-07 19:49:52 | オオモンシロチョウ
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北海道からオオモンシロチョウが消える日。



2007-5-4(金) 晴れ

朝、なんとなく庭をみると年中置きっぱなしの椅子とテーブルの椅子の部分に羽化したばかりのオオモンシロチョウ第1化個体がひっそりといた。

この頃は春から夏、秋へむけて数を増し、毎年秋になると我が家の庭のハツカダイコンにオオモンシロチョウの幼虫がごっそりとみられたものだ。

この時期は例年エゾヒメギフを見に山へゆくが、エゾスジグロチョウに混じって大抵オオモンシロチョウの1化個体がみられていた。

反面、モンシロチョウはこの世から消えてしまったかのように一年を通して見ることはなかったものだ。









この数年、2012年あたりから少なくとも私のまわり(北見市界隈)からはオオモンシロチョウが激減し、モンシロチョウが復活しつつある。

オオモンシロチョウが消えてゆくといった概念が少しでもあったなら、そのような視点でデータ集積を行っていたとおもうが、今となってはあとの祭り。

対馬のタイワンモンシロチョウのように、バッタリと北海道から消えてしまう日がくるのかも知れない。 


ちなみにオオモンシロチョウはブータンでは、すくなくとも2003~2008年においてはとても多いチョウで、同様にタイワンモンシロチョウもとても多かった。エゾスジグロチョウはこれらよりは少なく、モンシロチョウは見られなかった。

中国では普通種のオオモンシロチョウはモンゴルにおいては極めて少ないチョウで、これまで多数の日本人採集家が訪れているにもかかわらず、2003-7-7 Tsenker Jiguur で 吉田嘉男氏により1♀が記録されているに過ぎない。

モンシロチョウもまったく記録がないことからアブラナ科栽培植物が少ないせいと推察していたが、その後はどうなっているのだろうか。


さて、今年はそのような視点でオオモンシロチョウを意識した採集を行ってみませんか。是非 jezoensis にその結果をご投稿ください。



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