北海道昆虫同好会ブログ

北海道昆虫同好会は北海道の昆虫を中心に近隣諸国および世界の昆虫を対象に活動しています。

外来種筆頭、大モンシロチョウは今

2015-05-04 16:23:42 | オオモンシロチョウ
にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へにほんブログ村



にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へにほんブログ村

オオモンシロ1♂採集

2015-5-2 (土) 晴れ 21℃ 風少し強し

朝9時、西区西野8条8丁目の内科へ通院。着いて直ぐ駐車場でオオモンシロ1♂が飛んでいるのを発見。車からお散歩ネットを出して、タンポポで吸蜜し始めたところを採集。完品の1♂だった。


道昆会員札幌のTさんからのメールです。


北海道では一時期、モンシロチョウがほとんど見かけなくなったほど、増えに増えて猛威を振るっていた外来種筆頭オオモンシロチョウですが、最近北見方面では明らかに激減、あまり見かけなくなってきました。

かわりにモンシロチョウが復活し増えてきたと思います。

以前は庭にハツカダイコンを撒けばオオモンシロの幼虫がびっしり。

ワサビの葉も大好きでした。

オオモンシロを呼びたくてひそかに庭にワサビを大量に植えていたのですが、2014年はとうとうまったく産卵もなく、秋にワサビの大株を全部ひっこぬきました。

全道的に見た場合、今現在 オオモンシロチョウは減っているのでしょうか。

それとも変わりなく発生し続けているのでしょうか。 

みなさんの情報をお待ちしています。 南陽堂のHPなどにメールしてください。




にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へにほんブログ村



にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へにほんブログ村

孫にエゾヒメギフチョウを採らせる話 その弐、 最後はリリース

2015-05-03 21:35:29 | エゾヒメギフチョウ
にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へにほんブログ村



にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へにほんブログ村



2014-5-6(火)  晴 のち雨 のち曇り のちゲリラ豪雨 のち曇り


孫にエゾヒメギフチョウを採らせる話 その弐、 最後はリリース


F氏からのメールで昨日、エゾヒメギフチョウを見たという。

かわいい孫娘がエゾヒメギフチョウを採りたいというので、久しぶりにこの蝶を狙って出かけた。

彼女は一昨年あたりから蝶に興味があるようで、私のDNAが入っているせいだろうか。

天候はきわめて不穏だが、きっと日差しがくる時間はあるに違いない。その短い時間に勝負するのがエゾヒメギフ採りというものだ。

まず、あんちょこ採集地である近隣の林道をあたったが飛んでいるのはエゾスジグロチョウとルリシジミ、越冬したクジャクチョウばかり。

そのうち、他の採集者の車まで現れるようになり、このあたりでは孫にエゾヒメギフチョウを見せるのは無理と判断。 

ちょっと遠いが車を飛ばして、絶対確実なとある秘密ポイントへ向かった。そこに近づくにつれ急に青空が広がり期待感がふくらんだ。

しかし、苦労してそこへ到達してみたら、そこは広範な伐採があり、広大な畑に変身していた。くそ。さらにいくつかの秘密ポイントをまわるが、樹木や笹が生い茂って自然が変化したり、自然破壊が行われたり、ことごとくかっての大産地がいつのまにか消滅していて唖然となった。

試行錯誤の末、最終的にたどりついたとある森で、なんとか生き残っていたエゾヒメギフチョウを発見。


約20頭ほどの飛翔を確認、孫娘は5♂♂1♀(交尾済み)、私は3♂♂1♀(未交尾)を採集した。

すべて完全品で羽化後まもない状態と思われ、低く飛びすぐ地面にとまるので何頭かを撮影できた。












孫娘は大きな嬌声を上げながらデカネットや赤ネットを振り回し一発必殺でネットインする。








間違いなく蝶採りの才能はある。初めて見る美しい蝶に大喜びであった。

今日はエゾヒメギフは最後はすべてリリースするつもりであったので、採集した蝶はいつものように胸を圧して殺すことなく羽根をそっとつまんで元気なまま三角紙に入れた。

やや小型の個体が多かったが、特別な変わった個体は無く、十分に観察させてから放した。オショロコマと同じく、蝶も特殊なもの以外は殺すことなく観察後リリースもありと思う。





今日の獲物です。













交尾嚢をつけた交尾後♀。



これは♂。


右前翅の羽化失敗の1♂がいたが、これはよたよた飛んでいた。

1♀は孫娘の衣服や帽子に執着していたが、やがて他の蝶と同じく森の奥へ飛び去った。












孫娘が大声で空を指さした。大きなオジロワシがずぐ上空30mを低く旋回していた。


エゾヒメギフチョウの食草オクエゾサイシン。まだ葉が展開していない。花は紫色。




やがて雲が広がり陽がかげり身震いするほど寒くなってきたと思ったら土砂降りの雨となった。雨のなか北見へもどった。

妻たちはエゾムラサキツツジ満開の温根湯ツツジ祭りへ出かけ恒例のジンギスカンを食べてもどってきた。



にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へにほんブログ村



にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へにほんブログ村

孫にエゾヒメギフチョウを採らせる話 その壱

2015-05-02 20:43:19 | エゾヒメギフチョウ
にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へにほんブログ村



にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へにほんブログ村

2014-5-6(火)  晴 のち雨 のち曇り のちゲリラ豪雨 のち曇り

孫にエゾヒメギフチョウを採らせる話 その壱


朝から天候は不穏だがこの時期ではよくあることだ。今日は最高気温17℃の予報。陽がかげるとみるみる気温が下がり蝶は飛ばなくなる。 

この時期、オホーツクの北見市界隈では早春の美麗蝶エゾヒメギフチョウ Leudorfia puziloi yessoensis が舞い始める。かっては、かなりの発生量を誇っていたが開発やマニアの乱獲のせいで近年、往年の面影は無くなり、激減していることはオショロコマと同じだ。

発生地もとても狭くなりピンポイント的に奇跡的に残っているに過ぎない。

そこに多数の採集者が集中する。日本産蝶類のなかでは人気度がトップクラスであるため、北見市の蝶愛好家以外にも全道各地から、しばしば本州からの採集者もやってきて減少に拍車をかける。

一般的に蝶採集者は目につく蝶がいなくなるまで徹底的に採る。

本州産の近縁種ギフチョウやヒメギフチョウは同様の理由でさらに激減しており、絶滅産地が増え続けている。

ただ、この蝶を乱獲する採集者を非難することは私には出来ない。

私自身もこの蝶の生態、分布、変異、本州産ヒメギフチョウとの関係等に興味を持つこと半世紀におよび、一体何千匹のこの蝶を殺してきたのかわからないほどだ。

ただかってはいくら採集してもこの蝶が減るようなことはまったくなかった。それらを生み出す自然が今とは比較にならないほど豊かであったからだ。

しかし今現在はまったく事情が違う。生息環境が極端に狭くなっており、乱獲は即絶滅につながる。

オショロコマと同じく、殺して持ち帰ることは出来るだけ控えるべき生き物だと最近つくづく思うようになった。

最近の10年ほどは、新産地の標本を多少つくるくらいで、それ以外ではエゾヒメギフチョウを殺したことはほとんどない。せいぜい写真撮影をするくらいだ。

しかしデジカメが急速に発達したとはいえ写真撮影はネットで採集するより10倍100倍難しく困難を伴う。

最近では、ありふれた産地のありふれた翅形斑紋の標本を山のように作りズラリ並べるよりは(かっての私自身がそうだった)、ばっちりきまった写真の方がはるかに価値があるとおもう。






                  この項、続く。


にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へにほんブログ村



にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へにほんブログ村

エゾヒメギフチョウはやたら毛深い蝶

2015-05-01 22:29:29 | エゾヒメギフチョウ
にほんブログ村 その他ペットブログ 昆虫へ
にほんブログ村

にほんブログ村 写真ブログ 昆虫写真へ
にほんブログ村


2015-5-1 (金) 晴れ 20℃ 風強い

エゾヒメギフチョウはやたら毛深い蝶。

朝8:30,自宅を出発。近郊の森にエゾヒメギフチョウ( Luehdorfia puziloi yessoensis Rothschild  1918 )の撮影に出かけた。

朝方は風もなく穏やかな暖かい日になると思ったが、少しずつ風が強くなった。

その風が今日に限って何故か冷たい。この数日はひどく暑い日が続いていた。陽がかげると急速に気温が下がり、体感温度が下がってぶるぶるっと身震いがする。

気温がさがるとエゾヒメギフチョウはパッタリ飛ばなくなる。陽がさして少し気温があがると飛び出すが、風に乗って早く飛び、とてもではないが撮影は無理だ。

撮影はあきらめて、今日はエゾヒメギフチョウの新しい産地を探してみることにした。

昨夜、めぼしい地域の地図を作製してあったので、ひたすら歩いてエゾヒメギフをさがした。

その甲斐あっていくつかのポイントを発見したが、気がついたらもう10Kmは徒歩で歩いていた。

疲れ切って最初の森にもどったらもう午後3時30分。はや陽がかたむき気温も下がり、森のあちこちを飛び回っていたエゾヒメギフチョウはおもいおもいの場所に静止。視界から消えてゆく。

細い枯れ枝に静止したエゾヒメギフチョウ1♂を撮影した。

普段、展翅標本や三角紙標本からはうかがい知ることはむずかしいが、KD500-Z で連写してみると生身の生きているエゾヒメギフチョウがやたらと毛深い蝶であることがわかった。

気温の急速な低下が頻繁におこる季節に発生する、まさに北国の蝶であることがよくわかる。

体がひどく毛深いのは北方系の蝶の特徴であるといえようか。

ところで本州のヒメギフチョウや韓国のチョウセンヒメギフチョウは毛深いのかどうか、ちょっと気になりますね。







































にほんブログ村 その他ペットブログ 昆虫へ
にほんブログ村

にほんブログ村 写真ブログ 昆虫写真へ
にほんブログ村