2016年のオリンピック・パラリンピックを東京に招致する『立候補ファイル』が、先日、IOCに提出され、その内容が発表された。
熱く燃えた北京オリンピックが、昨年終えたばかりでその記憶も生々しく残っているところであるが、是非とも東京開催をと願いながら、関連情報を追っかけてきた。
思えば64東京オリンピックの開会式や各種競技も記憶に残っており、実現すればあれから半世紀ぶりの開催になる。
オリンピックも、最近は商業主義だ、金がかかるなどの批判を受けながらも、形態を変えながらも、その役割は変わっていない。
計画書「立候補ファイル」によれば、 『コンパクトな五輪』として肥大化を抑えて、晴海地区に新設する新スタジアムを中心に、半径8Km圏内で行われるそうである。
豊洲・晴海地区は、現役時代に約40年通いなれた馴染みの土地でもあり、昔はスケートリンクや国際展示場として賑わったところである。
その場所が、世界の人々が集まり、衆知するところになれば、体中の血が騒ぐようである。
東京が目指すオリンピックは、「誰でも観戦しやすい大会」をアピールしており、チケットの料金も安く抑えるそうだ。
第1次選考では、東京は第1位の評価を受けたそうであるが、これからの視察やプレゼンテーションなど、10月の総会での決定までのハードルは決して低くはないのではないだろうか?
ライバルとなるシカゴ・マドリード・リオデジャネイロとの招致合戦も、これから激しくなると予想されるが、その経済効果も日本全体で3兆円と試算されている。
最大の東京の課題と言われている国民世論の熱き盛り上げが、最近では支持率74%まで上がっているようだ。
残念なのは、これまで盛り上がりがあるにも関わらず、立候補ファイルには「招致賛同」の国会決議が採択されなかったことである。
これまでの、大阪や名古屋の時には、全会一致で採択されている。
マスコミ報道によれば、民主・鳩山幹事長は、 「石原知事は、民主の批判ばかりしていて、決議だけはしてくれとは、どういう了見か?冗談じゃない・・」 「本当にやりたいなら各党に丁寧に説得しろ!!」などと、言いたい放題である。
石原知事への個人的な恨み辛みで、八つ当たりするとは、我々国民から見て「冗談じゃない!」と怒りを覚える。
石原都知事がやりたいのではなく、各党の国会議員連盟でも賛成している国家プロジェクトである。
都知事選や参議院宿舎などの意見対立や民主党内の調整不足などが原因であるのに、都知事に「ふざけるな」とは、まったく理解し難い。
こんな党幹部の党に、五輪招致の決議すら出来ないで、国の舵取りを任せられるのかと、政権の不安定の中で心配される。
スポーツと文化、都市と環境、日本と世界、テクノロジーと心、地球と平和など様々な『結び』をテーマにされている平和の祭典を、ぜひ東京に招致しよう。
(写真は、招致委員会Webより)