長年のお付き合いの酒屋さんに頼まれて、今年もお酒を注文した。地元の蔵本で造る大吟醸・招福祈願酒「立春朝搾り」という期間も数量も限定の特別頒布の逸品。
注文の依頼があったのは1月半ばだったと思う。
出来上がりはその名前の通り、2月4日、立春の朝。
当日お昼過ぎに「出来てますから・・・」と電話がかかってきた。「うち方の冷蔵庫で預かっておきま~す」と言う。
慌てて受け取りに行かなくてもいいな・・・と思ったとたんにコロッと失念。
昨日までチビリチビリ呑んできた晩酌用が残り少なくなって、そろそろ新しく買わなければ・・・と思ったところでやっと思い出した「そうだお酒を取りに行かなければ」。
「冷蔵庫で保存すれば味は変わらんから、ゆっくり召し上がれ」と、わずか720ミリリットル2本を笑いながら渡してくれた。
付き合いが長いだけに、如何にお酒が長持ちする家庭かよくご存じのようだ。
早速賞味した。ウ~ン、やっぱり旨い!これが一番搾りの味だ・・・と一人前に。
昨年はちょっと舌を刺すピリッとした感覚が強かった。今年のは丸い。
呑めようと呑めまいと、理屈は天下一品。
せっかく手に入れた旬の味。味が変わらぬうちに早く召し上がろうと思うのだが・・・。
何日でなくなるのか、マジックで日付を書いておいた。
呑み終わる頃には、春の福が舞い込んでいるに違いない。
なんだかんだ言いながら、せっかくの美味しい高価な酒も、下戸にとっては、悠雅くんにお札を持たせたようなものか・・・。(猫に小判・・・)