早速鮎掛けに長い竿を振る太公望
夕暮れの出番を待つ鵜飼遊覧船
満々と水を湛えて見事なシルエット 青葉に浮かぶ岩国城
6月1日。鮎漁解禁。
午前中、川霧の晴れる頃を見計らって錦帯橋に出かけてみた。予想通り、早速マニアの太公望が繰り出して、瀬の強い川に腰まで浸かりながら長い竿を振っていた。
ここ2日ばかりの雨で増水した川面に見事なシルエットを描く錦帯橋。
鮎漁解禁に合わせて、錦川を彩る夏の夜の風物詩「錦帯橋鵜飼」が今日から始まる。
朝もやの晴れる時間帯では、ようやく眠りから覚めたような屋形船が、所在なさそうにもやっていた。夕暮れと共に活気を取り戻し、お客を乗せて川面を滑るのだろう。
「錦帯橋鵜飼株式会社」その名の通り、鵜飼をなりわいとする企業である。
宿泊観光客誘致がままならない小規模観光地。年々減少傾向にあると心配されている鵜飼利用者。
観光客ばかりを当て込まず、地元の市民が乗りやすい企業努力も必要なようだ。
橋も水も山も、こうしてカメラに納めると風情があるのにな~と思う。
ところで鮎は、石にくっついた苔を主な食糧にしていることはよく知られている。
その餌となる苔が豊富な1メートル四方を自分の縄張りとして、他の侵入を寄せ付けない。
もしも侵入するものあらば、体当たりしてでも追い払おうとする。その生存競争の激しい性質を利用したのが、鮎の友釣りとか鮎の友掛けと言われる漁法である。
人間と違って、縄張りで他を寄せ付けなくても、餌さえあれば鮎は一尾で生きていけるのだろう。
そこへ行くと人間は一人では生きていけない。その点では鮎に負けているんだな~。
とは言ってみるが、人工孵化し大量に放流するのは人間様なんだよね~。