「薄桜忌」墓参の光景
♪♪ 青葉茂れる桜井の
里のわたりの夕まぐれ
木の下陰に駒とめて・・・ ・・・ ♪
『桜井の訣別』(青葉茂れる桜井の・大楠公・湊川)
今日、6月10日は、満98歳の華やかな生涯を閉じた、作家宇野千代の命日。
『薄桜忌』と名付けられた法要・墓参が、宇野千代顕彰会によって、岩国の菩提寺・墓前で営まれた。
これまでは、事情に合わせながら、薄桜忌の日も変動していたが、昨年から、6月10日に行うことに決定。市民にも徐々に広がって行くことだろう。
没後今年が15年目。来年は17回忌となる。少し忙しくなりそうだ。
そんな来年に備えてでもないのだろうが、墓前で小さなイベントを催した。そのうちの一つが、冒頭の「桜井の訣別」の歌である。
生前の宇野千代が、鼻歌として好んで口ずさんでいたという。愛唱歌の一曲。
それを、参加者全員が合唱し、供養の一つとして墓前に捧げた。
毎回のことながら、菩提寺住職さんの法話が楽しみである。
世の中の森羅万象、あらゆる事柄には「因・縁・果」がある。
原因があって、色々なご縁に巡り合いながら、最終結果へと導かれる。
人の一生についても、死は「果」である。ならば「因」はといえば、生まれてきたこと。そして死に至る原因は「縁」なのだ。という興味深い話であった。
この世に生まれ生かされて、計り知れないご縁を頂き、生まれたからには結果として消えていくのは世の条理。そう思えば、少し気楽に生きられる気がするのは、単なる気のせいかな。