似た者同志。揃いも揃って、キューリに味塩付けてかじるのが大好物の3兄弟。
我が家にやってくると、上の二人は先ず冷蔵庫を開けてキューリを探す。どうかするとキューリの取り合いになる。縦半分に割ってそれぞれに味塩を持たせる。
3番目はまだ冷蔵庫までは手が届かない。その代わり、畑に下りることは知っている。ツルに生っているのを「じいちゃん、あれあれ」と指をさす。今夜のキューリ揉みか、明日の浅漬けには使える頃合いのを見つけて、もいでくれとせがむ。
洗うが早いか、キリギリスでももう少しお行儀よく食べるだろうと思うほど、あっちからこっちからかじりまくる。一丁前に歯形を残して食い荒らす。
そんなにおいしいものかな~と不思議なのに、3人とも同じことをする。
トマト・ブドウ・イチゴ・スイカ、これらは冷蔵庫の奥深くしまっていても、国税係官の家宅捜査のように、兎に角見つけ出す。
蒸したジャガイモ・サツマイモ・トウモロコシ・・・。あれよあれよという間に空っぽにしてしまう。もっとも、彼らのために、ちょっとでも安売りがあったとき、ちゃっかり買い貯めているようだ。
兄ちゃん二人をそっくり真似る2歳児。食欲も、言うこともやることも段々似通ってくる。
5年生を「おっ兄ちゃん、おっ兄ちゃん」と追っかけまわる。3年生はどうかすると「かずにー」と呼び捨てることも。2歳児にとって3年生は、仲間くらいに思っているふしがある。
言葉の数も食欲も、兄ちゃん達に追いつく勢いで身に付けていくようだ。
抱っこして雨の空に向かい、顔を濡れさせ「あめあめふれふれ 母さんが・・・」とリズムを取って歌ってやると「もいっかい・もいっかい・・・」と請求する。やがてこっちの腕や腰が痛くなる重さ。でも、じいちゃんの歌がお気に入りの様子は、上の二人とは異なる見所のある2歳児である。