出場記念の横断幕
スキーにはまった孫三兄弟の、長男千陽君は今、高校2年生の3学期を迎えている。
今年も、数々の予選を突破して、全国大会に行かせてもらうことになった。出身中学校の地元では、体育文化後援会や連合自治会など関係者各位の肝いりで、国道188号沿いの交差点にデカデカと、お祝いの横断幕を掲げてもらった。
ヨチヨチ歩きの幼子がお父さんの手ほどきで始めたスキーも、早くにお父さんを追い越した。
小学6年の時、北海道夕張市のレーシングチームに一人合宿に行ったのは記憶に新しい。小学生が単独で飛行機に乗る場合、客室乗務員がフォローしてくれることになっている。飛行機内は安心していられても、千歳に到着すれば、背中に余る大きなリュックを。右腕にスキーを抱え、左手には大きなバッグを。
そうして2週間の冬休みすべてを、親元から遠く離れた雪の中で、クリスマスもお正月もない練習の毎日はいかばかりであったろう。
その後も夕張合宿は3年続いた。数多くの入賞経験を持ち、友達もライバルも出て来た。そんな環境で高校は島根県の雪深い場所の完全寮生活を自ら選んだ。唯一の不満は、寮の食事のまずさと量の少なさである。味はともかく、完全にお腹を満たす量はあって欲しいのだが。
そんな中、今年も3カ所の大きな全国大会に出場権を得た。
一つ目が、全国高等学校スキー大会(インターハイ)が、岐阜県飛騨ほおのき平スキー場
次に、にいがた妙高はね馬国体が新潟県赤倉観光リゾートスキー場。
そして、全国高等学校選抜スキー大会が、長野県志賀高原スキー場。
こちらは雪ひとつなくても「寒い寒い」と震えているというのに・・・。なんでそんな雪深いところを追いかけまわるのか。
そんな野暮は言いっこなし。ただひたすら「練習した成果を目いっぱい出しておいで」と手を振るだけ。
そうは言いながら、また一つふところが寒くなるが、「飯でもしっかり食べんさい」と握らせて送り出す。
さて来年はお受験が待っているとなれば、大会に出られるのかどうか。そうなると、高校生活最後の大きな大会になるのかも。
これまでの総決算のつもりで、楽しんで、無事帰って来てくれればそれでいい。