「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「冠婚葬祭」

2021年02月05日 | 地域活動

         

地元の中学校で、2年生を対象とした「立志式」が行われた。
地区連合自治会が主催する年間一大事業の一つである。間もなく15才を向かえる2年生諸君に、昔で言う武家の男の子の成人式であり、元服(げんぷく)といって初めての烏帽子を被せる儀式にのっとって、両親や教師、地域住民が一体となってお祝いをする。そうして、彼らに15才の自覚を持ってもらおうというイベントである。

「冠婚葬祭」という四字熟語があるが、冠は元服、婚は結婚、葬は葬儀、祭は先祖を敬う法要などを言って、人間の一生を端的に表す言葉として用いられるようだ。その最初の祝いに当たるのが冠、つまり元服、今で言う立志式となるのである。

こんな大切な伝統行事も、コロナ禍は容赦なく襲いかかる。学校体育館という比較的広いスペースではあるが、感染拡大防止の観点から、実行か中止か、検討に検討を重ねた。学校側とも折衝を繰り返した上で、実行という結論で今日、生徒100人、保護者と来賓含めて約200人の祝賀の会となった。

メインプログラムは、立志の年令を向かえた今の彼や彼女の胸の中にある「将来の夢」をひとり一人が、ステージで発表する場面。今回特に感じたのは「今はまだ自分の夢は決まっていないが・・・」という生徒の多さに驚いた。つい2・3年前までは、大半の生徒が「プロ野球選手」「サッカー選手」「パテシア」「看護師」「美容師」などと具体的な職業名を挙げるのが普通だったと記憶している。生徒達の夢の創造さえ、コロナが少し消極的にさせたり、守りに入る気持ちを助長したりさせたのであれば、気の毒な話ではある。

先日の、高校受験を控えた三年生の面接指導も非常に興味深かったが、今回の立志式も彼らの新鮮さを見せてくれて面白かった。そして思うのは、中学2年生から3年生として卒業を向かえるまでの1年間は、文字通り飛躍的に大人に成長する過程を目の前に見せてくれる。よそ様の子ではあるがまた一つ応援したくなる。

コメント
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