木曜日夜8時、NHK総合テレビで「日本人のお名前」という番組を時々見る。
平安の昔から現代に伝わる名前の由来など、にわかには信じ難い話もあるが、いわゆるお名前ミステリーとして興味深い話題も数々ある。
そんな中で今日のこと、営業関係で訪ねて来た人の差し出した名刺を見て、咄嗟に「日本人のお名前」番組を思い出した。〇〇アドバイザー 飛渡 なにがしと書いてある。もちろん読み仮名が付けてあるから「とびわたり」と読めるが、エッ!とびわたりさんて本名ですか?と訊ねる始末。「ええ珍しがられるのですが本名です」と。「NHKのお名前番組に登場したこともあるんですよ」とも付け加えられた。
面白い、と言っては失礼だが珍しい名前の人とつながったものだ。「出身はどちらですか」「東北です」という答えだった。それ以上訊くのは、NHKのディレクターでもないのに失礼だと思ってちょっとだけ話題を変えて「全国で何人くらいおられのかねー」「650人くらいはいるみたいですよ」と。
初対面の相手に、名刺を見せただけで一遍に名前を覚えてもらえるってことは有利だよね~、と喉まで出たが口には出さなかった。
なんだかんだ言っても、瞬時に相手の頭の中に自分の名前が刻まれるということは、親密さが深まると言う点では有利なことに違いない。
そういえば、先日の地元中学3年生の面接練習では、出身中学校名と自分の名前は「ゆっくりすぎるかな?」と感じるくらい丁寧に、相手に伝わるようにハッキリ言ったほうがいいよ。と全員にアドバイスしたのを思い出した。
名は体を表す、というのとは少し違うが、兎に角初対面で相手に自分という存在をいち早くインプットさせるのは、営業の常套手段ではある。