今年の青梅の収穫。粒の小さいものは処分したのに……
ついにこの季節の定例作業を半ば催促されて、里の梅もぎに行ってきた。
二人作業で約3時間。もいだね~(笑)太りの遅い小粒なものは処分して帰ったというのに、あるね~。我が家の二階に広げると50kg強。壮観である。
なんで半ば催促されたのか。本来ならこの梅もぎの前段に、梅の木の下に生い茂る雑草を刈り取るという大仕事があるのだ。
それを「今年は左肩に負担がかかってはいけないので」という義兄の思いやりで、草刈のプロに頼んできれいに刈り取ってくれた。そこまでしてくれなくても草刈り機を使いこなすくらいは、リハビリの「普段の生活で可能な限り肩を使う」という条件を満たす格好の作業範囲ではある。
しかし、齢80、手術後完璧ではない妹婿に無理はさせられない。という介護施設生活の義兄の気持ちを汲んで甘えて、草刈りはプロに任せた。
梅林の下刈りは完全に終わったものの、なかなか梅もぎに来ないのを心配した草刈りをしたプロが「そろそろ梅もぎしないと落ちてしまうよ」と義兄にご注進に及んだ。こちらも姉の法要などの日程もあってすぐには梅もぎに行けなかったがおおよその予定は組んでいた。しかし、せっかくの催促を無にしちゃ悪いと思って、急遽、今朝から準備万端整えて、里の梅林目掛けて乗り込んだ次第。
もいでもちぎってもあるは、あるは。這いつくばったり伸び上がったり。
すぐ近くのヒノキの枝から、縄張り嵐を追い出そうとでも言うように、ウグイスが見事なさえずりで威嚇するのか応援してくれるのか。兎に角きれいな声が耳をくすぐる。そばを流れる清流ではカジカガエルが「ボチボチやりんさいよ~」と優しく唄ってくれる。季節としては満点である。
が、問題はこれだけの青梅をどうさばくか。「ウメにうなされる」と嘆く山の神の手助けにと思って、青梅プレゼント外交を展開するのだが、イマイチ、レシピが出回っていないのと、使い道が限られているようで手助け外交もなかなか功を奏さない。
ただこれからしばらく、家じゅうが甘酸っぱい青梅の香りに包まれる。功罪相半ば、梅の壮観である。