施設の車いす磨きに精出す、地域活動
「敬老ボランティア」などと言うと、さも大袈裟に聞こえるかもしれないが、今、地域活動の中で一つの目玉ボランティアとして取り組んでいるのが、特別養護老人ホームなどを併設する介護施設の「車いす磨き」である。
もともとボランティアと言えば、対象はお年寄りであったり、幼児を含む子どもたちであったりするわけだから、「敬老」の文字をを付ける必要はないのかもしれない、とも思う部分もある。
ここで敢えて取り上げるのは、そういった介護施設のお手伝いをする私たち自身が、介護される側に回ってもおかしくない年齢の人たちの集まりであるということである。
敬老の日を迎えて、自治体から「敬老者対象」とされる年齢は、地域によって多少の差はあるものの、おおむね65歳以上の場合が多い。
さらに小さな自治会などの単位では、敬老会招待対象は75才以上が対象となるところも少なくない。
まさに高齢化社会の中で、敬老対象年齢を下げると、単位自治会の経営に影響を及ぼしかねない、という心配もあるようだ。
そのような状況下で、年齢に関係なく元気な人、動ける人などが互いに協力して、このような活動をしているところに意義があるのだと思って、せっせと汗を流している。車いすを磨きながら「やがて私たちもここでお世話になるかもねー」とか「出来るときにやっとかんとねー」などと、今元気に活動できることを喜ぶ会話がはじける。「やがて行く道」を改めて実感する。
そして思うのは、間もなく10年目の祥月命日を迎える母が存命の頃に、今と同じように「老いを敬う気持ちで母に接して来ただろうか」という疑念と悔恨である。10年前は「自分はまだまだ若い」という気持ちが先に立って「老い」と向き合う気持ちが極めて薄かった。
もちろん今だって「まだまだ、やりたいことがあるな~」という気持ちに変わりはないが、一方でホンの少しだけ年齢を意識するようになったのだと思う。「孝行をしたいときには親は無し・・・・・・」。
せめて地域活動の一つもして、遅ればせながら、おふくろにしてやれなかった分を取り戻そうとしているのかも。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます