ちょっと大げさかもしれないが、世が世なら今日7月19日は「海の日、祭日」のはずであった。
世界のスポーツの祭典、平和の祭典「オリンピック」の開会式に合わせるために、予定変更。海の日は22日に移動された。それはそれで致し方なし。世界の大きな動きの一つを我が国が受け持ち、実施・進行を決めたのだから。もちろん、それぞれのご意見があって「なんで今オリンピック?」という声があることも十分承知している。ここではそれを議論するものではない。
全長800mに及ぶ広い、白い砂浜におよそ500人の老若男女が、漂着物の回収に汗を流す
砂浜の定点に回収物を集め、チャーターした地元漁業者の漁船で港に運搬、荷揚げ
現場で汗を流し、奮闘する中学生と集めた漂着物。港に積み上げられた約6トンに及ぶ回収物の全量
過去12年、一度も休むことなく続けてきた、わが町の社会福祉協議会主催の「瀬戸内海環境保全大作戦」と銘打った海岸清掃。いわゆる漂着した材木やごみを回収するボランティア活動である。一昨年は台風襲来で中止に追い込まれた。昨年はコロナとの闘いに明け暮れて、中止を余儀なくされた。
この一連の活動は「海の日キャンペーン」として旗揚げして以来、周囲の注目を集め、資金調達にも我々の団結力にも、大きな看板として君臨するほどのメインとなった。
7月海の日の海岸清掃。避けようのない暑い時期であり、参加者の熱中症に怯え、様々な対策を施して尚、おっかなびっくりで12回開催してきた。そんな折、2年にわたって海の日開催が中止となり、秋の終わりに小規模な清掃を実施した。それ以来一気に「夏の開催を避けて秋にしてはどうか」との機運がたかまった。事務局としては渡りに船。熱中症対策という大義名分を得て、今年から11月開催に切り替えることにした。そんな状況の中で、今回の海の日の移動は、痛くもかゆくもなかったが、初代会長の深い思い入れであった「海の日開催」を「秋の日開催」に切り替えたのを、あの世で怒っておられるかも。だが、今日の異常気象による異常高温への対処ということで許して頂けるであろう。
500~600人を集めるこれほどの一大事業である。無事に終わることを願って、身の細る思いで計画し対策を練ってきた。今年からその心配は一つ減った。但し、夏から秋に変更した分、漂着物が大量に増える心配はある。一難去ってまた一難。ではあるが、作業効率という点では涼しい秋を選ぶのが賢明であろう。何をやっても一長一短。運営する側の裁量にも限界はある。そこに協調と協力が全ての原点になるのだろう。 (注:掲載写真は2018年実施の現場風景)
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