ご近所さんのジャンボゆず
普通の大きさの4・5倍はある珍しいドデカイゆずが、重たそうに枝をしならせてご近所さんの庭にぶら下がっている。
何年か前から気にはなっていたが、なかなかゆっくり立ち話をする機会もなく過ごしていた。
つい先日のこと、洗車中のご主人に「これは橙(ダイダイ)ですか」と声をかけてみた。「これはゆずなんですよ、食べられないんですけどね」と、少し口惜しそうに説明された。
「観賞用です、香りはゆずそのもので玄関などの置物にいいですよ」「へぇ、珍しいものを見せて頂きました」。さらにもうちょっとの世間話が続く。
この他愛もない世間話が意外にモノを言う場合だってある。「差し上げましょうか」「いいんですか」てな会話のあとすぐに2個をチョキンして袋に入れてもらった。私の顔に何か書いてあったのを読み取られたのかも。
早速1個は玄関に。1個はふろ場に。言われた通り、玄関に飾ったゆずは小さなフォークを何か所か突き刺し小さな傷をつけた。
これが効いた。あのフォワ~~ンとしたゆずの香りが玄関に広がる。その香りたるや、世界のシャネルやディオールには届かないまでも、遠い昔からの日本の香り、おふくろのふところのような甘酸っぱさが心地いい。
ただ、世界の香水は今や香りだけではなく、そのデザインまでもインテリアの一つとして効果を発揮しているという。
そこへ行くと今回の玄関に広がる芳香ではあるが、香り発信源の見栄えは、なんともゴツゴツの表面に毛穴の跡のようなブツブツが覆っている。それでもなんかしら愛嬌があるという点ではインテリアの一つにはなりそう。見栄えと中身が必ず一致すればいいが、天は二物を与えずとも言われるように、両方とも惚れ惚れともいかないのが現実のようだ。
今日はアメリカの大統領を決める選挙投票日。勝って当たり前と顔に書いてある。負けたら法廷闘争に持ち込むという現職のやり方。こちらは、見栄えも悪いが中身も良くない典型のような気がしてならない。世界をリードする大国の大統領選挙の行く方を無理矢理ねじ曲げてでも勝とうとするやり方。どうなんだろね。さて結果や如何に。