久しぶりに娘が帰宅すると言うので、昼食用の材料を買い出しに出かける。
目的外の烏賊が新鮮で安く、思わず手が出ます。「こりゃ塩辛」でしょ。
先ずはワタ、肝臓を引き抜きます。
これはプリプリ、ふっくらとした大きな肝臓ですよ。
使う刃物は鋼製のぺティナイフ。事前に少し砥石にあてたので切れ味は抜群。
切り開いた烏賊はぺティナイフの峰でしごき綺麗にします。
好みの太さに切り分けるけれど、おっと太さが不ぞろい。
名手スベルべトーちゃんにしては粗雑な仕事だけれども、何せ滑ってね。
上品に仕上げるのだったら「ゲソ」は別にするのでしょう。
でも、スベルべの場合は吸盤のイボイボをしごき取ってこれも入れます。
さて、肝心の塩の量だけれどもこうして塩を広げて肝臓、肝を転がして塩を付着させる。
この他にも少量塩を加えるけれども、基本は肝に転がしまぶした塩だけで十分。
以前は有名料理家の本を手本にしていたが塩分が強過ぎ美味しくなかった。
隣のオトーさんが板前さんで、何気なく聞いた塩辛の作り方がこれで、それから美味しくなりましたよ。
あ、まっ黒けの「黒作り」にするのなら、この「墨袋」の中身をしごき入れます。
スベルべの場合は丁寧にはがして捨てますけれどもね。
肝、肝臓は周りに付着した塩と共に中身をしごき出し、切った烏賊と満遍なく混ぜます。
この時に、鷹の爪とか、柚子かレモンを絞り入れると又、別の味わいが生まれますね。
出来上がったところで、殺菌済みの瓶に入れ、冷蔵庫で二日も寝せたら出来上がり。
塩も精製塩では無くて、自然製法のニガリ入りの塩を使っています。
スーパーで、食べたくなって既製品の「烏賊の塩辛」の瓶を手に取り裏のラベルを見ると驚きますね。
加工食品の既製品なんて、少し大げさに言ったら添加物まみれですからね。
そして、ついでに食器洗剤も同じで裏の大げさな使用方法、完璧に洗い流さなければならない、
なんて説明を見ると、ありゃ毒薬ですぜ。とてもあんなもの使えるものじゃない。
我が家は何年来、食用廃油を使った手作り石鹸が洗剤で、これでせっせとスベルべトーちゃんが洗うって訳。
さて、左後ろにちらりと見えるのがスベルべトーちゃん製の昼食、「マグロの漬け丼」です。
朝、新聞に入っていたチラシを見て思いつき、自分で作って食べたくなったのです。
安価な赤身の切り落とし部分と、これも安価な「びんちょうまぐろ」を買って、
白と赤味を作り、漬け汁に漬けた物を丼に盛ったご飯の上に花弁状に並べただけ。
漬け汁は醤油、味醂、酒を合わせて一煮立ちさせて冷やしたもの。
付け合わせに、スベルべママ手製の生姜の甘酢漬けを乗せて完成。
他にも、新鮮なアサリを見つけて来てスベルべママに味噌汁をお願いします。
これで、単価としてはラーメン屋のラーメンよりも安価な美味しい昼食となりました。
もちろん、味は抜群。スベルべママと娘の絶賛するところとなりましたが、これは分からない。
また褒めあげて、昼食をスベルべにさせようと言う魂胆かも知れませんから(大笑)。