畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

草刈夫妻

2017-08-12 20:15:03 | 

 貧乏なために、高価な除草剤は使わず、専ら手作業で草刈りをする我が家。

でも、先月18日の豪雨災害の片付けなどで手抜きになった畑は雑草のジャングルと化しました。

 

 台風も無事に去りました。そこで、夫婦そろって二台の草刈り機を駆使しての草刈りです。

夫「草刈(くさかる)正雄」は4サイクルエンジンの草刈り機で草刈りに取り掛かる。

 

 向こうでは2サイクルエンジンにナイロンロープのセットの草刈り機の「草刈(くさかる)民代」。

じゃなかった、スベルべカーちゃんです。2サイクルと4サイクルのエンジン音は違って中々協和音とはならない。

 

 工事記録写真でも無いけれど、これは施工前。

サツマイモ苗が間に合わずに、マルチシートを張ることが無かった2畝はジャングルですよ。

 

 はーい、これが施工後。ってあまり施工前と変わりませんねー。

芋苗を植えたマルチ張りの畝も、草取りの手が行き届かず、やはりジャングル状態ですからね。

 

 でも、「草刈夫妻」は、燃料のガソリンの尽きるまで精一杯に働きました。

「おやおや、どうしたこったい」なんて野兎や狸たちが驚いているかもしれないなー(笑)。

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連載120「借地人第一号」(その2終わり)

2017-08-12 04:36:56 | 暮らし

         借地人第一号(その2終わり)

 子供のころからの私の得意技の一つに野鳥の巣を見つける事があった。

特技が一瞬に甦った。寸での所で草刈機の刃を止めた。

 巣の中にぎっしり並んだ卵の数は九つ。鶏卵大とは言っても、形は鶏卵よりも真球に近い。

これはきっと近くの大沢川を生息区域にする鴨たちの巣に違いない。


 川から少し離れた、どこにでもあるような草むらに、九つの貴重な命が息づいていたのである。

しかしせっかく始めた作業を途中で止める訳にもいかない。

 周囲をぐるりと刈り、巣の周りは残すことで自分なりに折り合いをつけた。

ところが刈り進むうちに、今度は草刈機のエンジン音に驚いた鳥が飛び出す。

思った通りの鴨が草の中から走り出したのだ。そこにも先と同じに九個の卵が入っていた。


 借地代を取れる客ではない、と冗談を言いながら、周りを刈り残した。

借地人第一号である。もっとも今のところ他人に貸し出す予定は無いのだが。

 「冬になったら親鴨が、ネギを背負って礼に来るかな」などと、軽口を叩きながら作業は途中で取り止めた。

巣を壊さないで済んだ満足感を気持ちのうちに残しながら。 

              (終わり)

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42年前の大災害の記録

2017-08-12 04:32:18 | 暮らし

 日本中で、線状雷雲、線状降水帯による大規模な災害が発生しています。

まさに、頻発する地震と言え、災害列島とさえ呼んでも良いような様相の日本列島です。

 昔、そう42年前に当時の国鉄水上保線区に勤務していて水害とは違う大規模な土砂崩壊を経験しました。

ネットで調べてもヒットする項目が無く、みなかみ町役場にメールで問い合わせたところ資料が届けられました。

 昭和47年から52年までの5年間。青春時代を過ごした第二の故郷ともいえる懐かしい街です。

そんな昔の一時期を過ごしたというだけの縁なのに、丁寧なスクラップのコピーを頂き、感謝するのみです。

 

 50ページ近いスクラップのコピーは当時の記憶をまざまざと蘇らせてくれます。

この大規模な土砂崩壊は、豪雨が原因ではなくて、雪解け水が原因だったとされています。

 

 標高もさほど無い、「湯吹山」の小さな通称「峰沢」の崩壊が徐々に大きくなり最後は大崩壊。

「峰沢」は細い土管を通し水が流れていたが、それはすぐに詰まり土砂が線路わきにたまることに。

 

  なんとこの時、若き日のスベルべ青年は、他の人2名と計3名で崩落個所にいたのです。

写真左の、沢から土が崩れ線路が流されたその場所に立っていたのでした。崩落土は右下の家屋を潰してしまった。

 

  直後に「どうして崩落の連絡をしなかった!」なんて叱られました。

でも、それは無理と言うもので、山の木々全体が波打ち、線路の架線が激しく揺れる中をようやく脱出したのでしたから。

 

 清水トンネルを抜けた、上り東京方面へと向かう列車はこの略図のように回りながら標高を下げます。

そんなループトンネルの隙間を縫ったような、不思議な災害でもありました。

 東日本大震災をはじめに日本全国で思いもしなかったような災害が頻発しています。

自然科学、災害の権威でも有られた「寺田寅彦」さんは「災害は忘れた頃にやって来る」と説かれました。

 でも、最近の災害はまだ、その傷跡も癒えぬうちにやってきます。

自然を大切にすることを忘れてしまった日本人、いや世界の人々に対する警鐘では無いのででしょうか。

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