農業にかかわりを持ち始めて以来、農薬には神経を使ってきています。
「ネオニコチノイド」と言う名前を知ったのは数年前。
この辺りで「十五夜トンボ」と呼んだ「アキアカネ」の減少が気になっていた頃この話に興味をひかれた。
今の稲作は、田植え機用の苗を苗箱で作ることから始まるが、その際にこの農薬が使われていると言う。
自他ともに先進国として世界に名だたる国。と、日本人は思っているのではないか。
でも、農薬の使用量が半端ではなくて、韓国に次いで堂々たる世界第二位の農薬大国でもあるのです。
(中国を調査対象にすると第三位銅メダルかな)
医薬品の世界でも似たようなものだけれど、農水省、厚労省は対応が遅い。そして鈍い!
スベルべの持論でもあるけれど、明治以来本質は変わらない公務員制度は日本の一大害毒です。
ヨーロッパ、EU諸国ではとうにその危険性から使用禁止になっているこの農薬が、
日本では使い続けられている。
のみならず、食品に対する残留濃度のの基準が緩和されてさえいるのです。
自然に対する感性は人一倍と自認するスベルべには、昆虫、鳥類の減少、生息域の変化が気になる。
序文を著した「甲野善紀」氏はスベルべも好きな人物です。
心ある武人でもある甲野氏が序文を書くだけでも日本を憂うる気持ちが伝わってくる気分。
この国の役所役人に日本の行く末は任されない。
政治も然りですが、本当に情けない、でたらめな行政が日本の方向性を誤らせています。
毎年我が地域では、時代遅れになりつつある無人ヘリによる農薬散布が行われている。
集落の農家組合長も二期4年努めて、この農薬散布の会議にも出席した。
でも、反対意見を言おうにも、先ず「おかげで地域のコメの等級の一等が維持されている」との言葉で萎えてしまう。
慣行農法が主流であり、農薬散布反対派なんて「変わり者」の一言で済まされるのです。
一人、日本の農業、いや日本の将来のことなど案じてもどうしようもない世界。
もっともっと、皆に知ってもらいたい、日本農業の現実と政治などとの関わり合いを。
あ、「ネオニコチノイド」系の農薬は、効率が良く経済的と推奨するのは役所とその手先JAですね。
そして、その陰には大資本系の農薬会社の影がちらほらと見える、絶望的な現実も見えます。
うーん、表の水田を眺めつつ、今宵も鬱々たる気持ちを持ちつつ酒を飲む。
せめて、このウィスキーの原材料の麦に農薬が使われていないことを祈りつつ。