「深川駕籠」新太郎と尚平シリーズ第2作
「紅蓮退治」臥煙が続けられなくなったとはいえ 火事の知らせを聞き 見れば じっとしていられない新太郎
相肩の尚平と共に江戸を駆ける
尚平が想うおゆきと結ばれるように 短気な新太郎は 二日間怒らねぇ―という「怒り断ち」の願掛けをしていたが これが大変で
道に倒れていた産気づいた女を助けたり 勘当うけてる実家付近の火事にも体を張る
「紺がすり」大家を駕籠に乗せ 途中 行き倒れの母子を助ける
行方不明の父親が悪事に巻き込まれているようだと知り― 粋な親分 芳三郎の守る檜にも関わりがあるらしく・・・
一銭にもならないのに新太郎と尚平は 母子の為に頑張るのだ
17才のさくらから貰った手ぬぐいが新太郎の額に映える
「お神酒徳利」せっかく新太郎が仕事を休みにして 尚平とおゆきが逢える時間を作ったのに 新太郎の怪我が気になる尚平は うわの空で おゆきを怒らせてしまう
一人帰ったおゆきがかどわかされた
いつものゆとりも冷静さも失い憔悴する尚平 新太郎も 二人を気にいっている芳三郎も手下を総動員し 企みの行方を追う
感情を余り表さない尚平が おゆきと人目もはばからず手を握りあう
次の作品では二人の仲は もう少し展開してくれそうな そんな期待を暗示して
新太郎は元は両替屋の若旦那 なのに臥煙になり 雷に打たれて落ちてから 高い所が駄目になり 喧嘩がもとで尚平とコンビを組んで 駕籠かきになる
対する尚平は 網元の息子に怪我をさせ いられなくなり力士修行 相手をおしのけてまで・・・という性格でないために不向きで 喧嘩の助けに勝手に飛び込んできた 新太郎と駕籠かきに
お坊っちゃん育ちの新太郎の世話も楽しんでしているようだ ご飯の支度から何からよく面倒をみている
苦労をしているせいだろう
二人揃って六尺(約180センチ)の大男で世話好きなお人好し
シリーズはまだまだ嬉しいことに続いてくれそうです