見届け人秋月伊織シリーズ第2作
「寒紅」 地蔵がすすり泣く話を買ってくれと 若い娘お波は言った 恩人の為 身を売っても十両の金を作るのだと必死になるが
「薄氷」 潰された店 不遇のうちに死んだ恩ある主人 なんとか一矢報いたいと命を懸ける若者だが―
「悲恋桜」 改易となり離縁した夫婦 自分が逃げた為 妻が乱暴狼藉を受けた 弱い夫は相手に一太刀なりとも浴びせようと 弱いなりに思いつめる
「春疾風」 生活の苦しさ おいつめられ越訴えをしようとするも 次から次に殺されて― 長屋暮らしを始める伊織
はりきるお藤の声が明るい