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夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

競演というか演技合戦というか「あまちゃん」素晴らしかったです

2013-08-30 16:42:21 | テレビ番組

アイドルを目指した少女は 新進スターの声の吹き替えをし 歌番組では影武者としてこっそり声のみの出演をしていた

そして表舞台に立つことはないままに芸能界を去った

少女の名前はー天野春子と言う

春子の娘アキは海女になろうとしていたが 友人ユイの影響からアイドルを目指すようになる

スカウトされ東京へ

所属した事務所の社長は その昔ー春子へ声の影武者を依頼した人物 通称太巻だった

アキを可愛がる女優 鈴鹿ひろ美

彼女のアキへの力の入れ方は半端なく 遂にはオーデイションでアキは主役を勝ち取る

映画は完成し 鈴鹿ひろ美の影武者で春子が歌った「潮騒のメモリー」をアキが歌うことになる

アキが歌っているのに携帯でどこかに連絡しているらしい太巻

マジメにやってよーと詰め寄る春子に太巻は言う

アキに歌の手本を見せられるのは春子だけだと

アキの言葉にも後押しされ 春子は別室へ行き歌いはじめる

やってきた鈴鹿ひろ美は 春子が歌う姿を見て声を聴く

歌う春子とひろ美の目が合う

鈴鹿ひろ美に歌を差し換えていたことを謝る太巻

鈴鹿ひろ美もまた影武者の存在には気付いていた

春子に謝る鈴鹿と太巻

このために太巻は鈴鹿を呼び出したのだ

全てをすっきりさせるために

春子よりはるかに及ばないが アキの歌の録音が始まる

「感謝しなくちゃ 」と春子が言う

隣から春子を見る鈴鹿に 「アキのおかげで鈴鹿さんに会えました」

鈴鹿「いい娘さんね」

春子の表情からは とげとげしさが消えて ただ優しい ひどくすっきりした表情

春子の犠牲の上にー

太巻 鈴鹿 春子

それぞれを演じる古田新太さん 薬師丸ひろ子さん 小泉今日子さんの表情が素晴らしかったです

それから完成した映画を観終わった後の それぞれの表情も

アキには芸能界の母 鈴鹿

そして実の母の春子がいる

なんと幸せな贅沢なー幸せな娘なのでしょう

歌うアキを眺める鈴鹿と春子の表情

薬師丸ひろ子さん 小泉今日子さん どちらもいい女優さんだなあと思って BSで7時半からのと 地上波で8時からのと続けて観てしまいました

まだ夜11時の再放送もあります

見逃した方は是非ご覧になってください

今日の「あまちゃん」良かったです


黒川博行著「離れ折紙」文藝春秋

2013-08-30 16:03:11 | 本と雑誌

黒川博行著「離れ折紙」文藝春秋
黒川博行著「離れ折紙」文藝春秋
黒川博行著「離れ折紙」文藝春秋
黒川博行著「離れ折紙」文藝春秋
黒川博行著「離れ折紙」文藝春秋
唐獅子硝子 離れ折紙   雨後の筍 不二万丈 老松ぼっくり 紫金末

六作を収録 本物はこの世にあるのか?と思えてくる いずれも曲者揃い 登場人物は誰かが誰かを騙しにかかっている

騙しの手口も凝っていて  何を信じればいいのやら

作家になる前は美術教師の経験あり 身近に画家もおられる故か 画を描くことにも詳しく

日頃のことなど想像してしまいます

とても素敵な表紙の画は 奥様の作品です

ひらひら花簪 髪飾り

どうやって描かれたのだろうと感嘆します

黒川博行氏の本は 奥様の作品が使われることが多いのですが

次の本では どんな作品が使われるのだろうかと 邪道な愉しみ方もしています


「この夜を壊せたなら」-異形狩り-5

2013-08-30 00:13:59 | 自作の小説

「はっきり言っておくわ キャスリーン 約束する

きちんとした理由なしに 私がお兄様を傷つけることはないわ 」

それからデレクの前に立つと「ここにいて あなたは手負いだわ 妹さんと二人の子供たちを連れて町へ入ることは 余りに危険すぎる

気付いているのでしょ あの匂い

まず私が見てくるから」

「クリスー」

「ああ やっと その呼び方をしてくれるのね」

「女に守られて嬉しい男なんていないんだぞ」

「甥ごさんと姪ごさん 妹さんのことを考えて」

「君のことをなんて説明すればいい」

「スーパーガールかワンダーウーマンとでも 黒髪じゃないけど」

駆けだしたデイアンの姿はすぐに見えなくなった

同じく血の匂いに気付いていたライアンとキャスリーンは 今のやりとりの意味を知ろうとしていた

そこでデレクはさっき端折って説明した話を少し詳しく話すことにする

人間の言葉を話し二本足で歩き洋服着た狼の頭持つ生き物

無表情な大男 呉坤達(ウー クンダー)のこと

「それでクリステイーネさんは ただの女性ではないのね」

「ああ 彼女は変わっているんだ」

「わたしたちの一族よりも?」

「たぶんー」

今まで黙って話を聞いていたライアンが尋ねる「それで彼女は大丈夫なのですか」

町で何が起きているのかー

焦燥感はある

だが確かにブライとエラを危険な目にあわせるわけにはいかない

デイアンの不思議な能力を信じるしかーなかった

守るべき町の住人達が虐殺されているかもーいや間違いなく「奴ら」が襲ってきているのだ

被害を食い止めなくては!

灰色の狼の頭持つ軍団が町を襲っていた 押さえつけて相手の首から食べる その大きな口で

女性に対しては犯しながら 食べている

随分な地獄絵図だった

相手の四肢を引きちぎる 武器も持っている彼等だが 素手で殺すのが楽しいらしい

様子を報告にすぐ引き返すつもりのデイアンだったがー

子供たちが襲われ始めると

目の前で子供が食い殺されるのは それはー

「おにいさん」声かけて喉に食らいつく

そうしては相手を倒す戦いを始めた

子供達といた教師がいぶかると 「保安官に頼まれてきました 彼等に保安官は捕えられていたのです」

無事な子供たちを体育館にまとめて中でバリケードして出てこないように教師たちに言い渡す

来るなと言っても どうせデレクは来る 持ちこたえていよう できる限り

敵は何人いるかわからない 

一人逃げてしまえばいいものを

デレクが暮らす町だから

せめて子供達は あんな無残な死に方をさせまいと

狼頭達は色めき立った

狼頭ながら彼等は男 オスなのだった

「いけてるネエチャン もらった!」

飲んだ血を口に含んでの目つぶし 動きの速さが一つの武器

捕まってはー怪我をするわけにもいかない

狼頭達が 子供たちのいる場所へ入らないようにしながらの戦いは難しい

いくら吸血鬼でも疲れるのだ

そうしてデイアンの前に現れたのはーあの呉坤達(ウー クンダー)だった

ぼさぼさの前髪の間から見える鋭い目

まず蹴りが来る 繰り返し続く蹴りに飛んで避けるしかないデイアン

戦闘能力では およそかなわない

そのうちデイアンはドジった

着地した場所に鞄があり足を滑らせたのだ

そこに坤達の大きな手が振り上げられた

とどめのように

が 拳が降りてこない

ふと見ると 坤達は奇妙な表情をしていた

何をしているか自分でもわかっていないようだ

ただ拳がおろせず 何か自分の中で戦っているような

まるで凍り付いているようだった

面倒くさいから そのまま放っておくことにして デイアンは他の敵に向かっていく

と向き合っている敵が弾け飛んだ

「来い!クリス」

デレクの声だった

これまでのお話はこちらです↓

「この夜を壊せたなら」-異形狩りー4