夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

「夢綺譚」より その7

2016-08-22 21:37:03 | 自作の小説
ー繋ぎ手ー


復員後は半分ヤクザみたいになってしまった兄だけれど 物の無い時代 随分と助けられた
兄が闇市でそこそこ名が売れるまでは 捜して見つけてくれるまでは あたしは遠い親戚の家の厄介者だった
まだ子供で 役にも立たないと言われて 雑草まじりの雑炊が一日一度
水汲み 雑巾がけ 田畑の草むしり 
鶏の卵を取るのは 嘴でつつかれることもあり怖かった

痩せこけて 日焼けと汚れで色は真っ黒 目ばかり大きな子供で「牛蒡に目鼻だった」と後で兄が言った

空襲で家が焼けて両親も死んで その遠い親戚がいないと あたしは死んでいただろう

兄は だからその遠い親戚に「妹が世話になった」とかなりの金品を渡したようだった


無頼な兄 随分無茶もしていた兄

だけどあたしにはとても優しかった兄

そんな兄が思いつめたような目をするようになった

後で知った
戦争へ行く前の兄が父の出入りしていたお屋敷のお嬢様に憧れていたこと
兄が志願兵になったのはーそのお嬢様が嫁入りするのを見たくなかったこと

兄は憧れていたお嬢様を見つけたのだった


そうしてお嬢様に戦争前の暮らしを生活を取り戻してやりたいーと思ったようだった

男の純情が兄にもあったのだ

でも兄は殺されてしまった

兄の建てたという洋館にいた兄が愛した女性は 自分はもう長くないからこの洋館をくれると言った

だけど洋館で眠るととてもとても恐い夢を見る

ここでは暮らせない そうあたしは思った

その女性は少し考えたようだった

弁護士さんにも入ってもらってその女性とあたしは洋館についての取り決めをした

あたしは預かるだけ 管理するだけ
洋館にある離れで暮らすぶんには恐い夢も見ないですんだ

取り決めができて あたしの生活が落ち着いたのを確認するようにして 間もなくその女性は生きることをやめてしまった

兄と一緒の墓に入れてほしいって それが遺言

「お兄様はあたくしを救ってくださったの 」

せめてもの恩返しにと あたしの生活を案じてくれたのだった

あたしは離れの一部を小物などを置く店にして 生きていた頃の母を思い出し 機織りの真似事などして そうしてできた布も売るようにした


時々洋館を掃除し部屋に風を入れる


兄が愛した女性の血縁 もしも見つかるのならばーそう言っていたその女性の従妹
その消息を弁護士さんが追ってくれてーみつけてくれた従妹という人の孫娘

その写真を見てあたしは驚いた

兄が愛した女性に生き写しのそれは美しい娘であったから

時期が来たと あたしは思った

あたしの仕事は終わった

この洋館に住むべき人間を見つけた


兄が想いを寄せた女性はたいそう美しかった

まるでかの女性が生き返ったかのようなー

あたしはこの娘に洋館を渡す為に生かされていたのだと思った


その娘が洋館を訪れた日 洋館の庭には花が充ちた
季節を無視してとりどりの花が咲いた

洋館が土地が喜んででもいるようにー

別れはー切ない

2016-08-22 14:39:05 | 映画
一度観た映画でも数年して観ると 結構いろんなことを忘れています

「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」(2011年 アメリカ映画)マシュー・ボーン監督作品が昨夜テレビで放送されました

ちょっと頼りなくも見えるジェームズ・マカボイがチャールズ・エグゼビア 後の プロフェッサーXを演じています
最後まで力を合わせて戦いながらー決別することになるエリック・レーンシャー 後のマグニートーを演じるのはマイケル・ファスベンダー
エリックには彼の能力を引き出す為に彼の母親を殺したシュミット博士(ケヴィン・ベーコン)を許すことはできず殺します

ミュータントを迫害する人間への憎しみが消せなかったエリック

プロフェッサーXとマグニートー 始まりには親友であった二人のその後の戦い

ちょこっとだけ顔出しのローガン(ヒュー・ジャックマン)



ニヤリとさせられる場面もあるのですが

それぞれ個性的なミュータントたちの戦いぶりにーやっぱシリーズの先を思うとー最後に訣別となるチャールズとエリックと
それまでずうっと一緒に頑張ってきたのにーって

映画なのだけれども



↓映画に出演するミュータントについてとっても素敵にまとめたサイトさんを見つけました

http://yoshis-style.blog.so-net.ne.jp/2011-06-17-1


この映画の感想として いいなと思ったブログさん↓

http://d.hatena.ne.jp/white_cake/20111119/1321675753


こちらも詳しいです↓

http://ameblo.jp/kamiyamaz/entry-10923484353.html


同じく↓

http://hm-hm.net/sf/x-men%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%8D%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3

色彩も美しかったリオ五輪の見事な閉会式

2016-08-22 14:09:13 | 子供のこと身辺雑記
治安面で色々心配もあったリオ五輪ですがー閉会式は素晴らしかったです

午前中のNHKと午後からのABCテレビのと繰り返し観てしまいました

格調高い柄のお着物の小池百合子都知事 
(濡れても大丈夫な加工はされているのでしょうけれど あとのお手入れが心配になりました^^;)

それとマリオになることも厭わないお茶目な安倍晋三総理大臣

東京五輪への期待も高めてーの演出


サンバでノリノリで賑やかにー

日本の選手達も楽しそうでした


四年後の東京も無事に開催できて こんなふうに楽しく終れたらいいなって思いました

日本は近隣国から竹島はぶんどられつつありますし 何処までもほしい中国から尖閣付近への嫌がらせが続いていてー
もうスキあらばーどころかいつでも「ぶんどれるもんね」のアピールを連日受けていてー

韓国と中国が連携して「日本とっちゃえ作戦」を実行中のようにすら思えます
北朝鮮もミサイル打ち上げ いつでも日本攻撃できるよ~~~んーですしね

四年後 日本は平和でいられるのかー
不安もあります


平和の尊さ 平和を守り抜く

そうしたことにも考えさせられながらのリオ五輪でもありました

昔むかしに日本から苛酷な船旅で夢を持ちブラジルへ渡り 大変な苦労をされてブラジルでの暮らしを切り開いた日本人
移民としてされた辛い思い 苦しみ
逞しく生き抜いて その子孫の方々が日本に戻ってこられたりしてー

帰りたいと思いながら亡くなられた方の子孫

力士として日本で生活されるようになった方もいて

ブラジルはとても遠い国ですが 日本との関わりを思うと切なくも感じられます


ドラえもんとマリオのように 最短特急みたいなものができて いつかもっと簡単に行き来できる時代がくればいいですのに

何処の国もが「お友達」になれる それは夢物語 幻想にすぎなくても

互いに礼儀正しく 世界に共通するルールを守れる国同士になれればいいですのに


正しい歴史も教えず 自国の政治・政権に都合よいねつ造歴史・ファンタジー歴史しか国民に教えず それを他国にまで押しつけようとする国々には困ったものです