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ケトンはスに呼ばれました。
ごめん・・・とスは言いました。お前を騙してここまで来させた事、一度もちゃんと謝れなかったと。
「あなたの元へ行くわ。私の元へ来るために全てを懸けたんでしょ。」
と、ケトンが言いました。
僕たちは家族だからと、ス。
私たちは家族だから・・・とケトン。
「今日までは鍛冶屋とケトンよ。次は、王とユン・スヨンとして会いましょ。」
そう聞いても、スは嬉しそうな顔は見せませんでした。
フンを捕まえたいか?と聞きました。
「捕まえたいわけじゃない。同じ道を歩きたかっただけ。」
正直すぎるよ、ケトン。スが全てを懸けたと聞いたから行く・・・なんて、想いは無いと言ってるのと同じじゃん。
その時、内官が息せき切ってやって来ました。
ケトンの兄が左議政に捕まって拷問をくわえられていたのです。
「ケトンは誰だ」
スとケトンが駆け付けました。
ケトンが思わず兄の元に行こうとするのを、ムンソクが止めました。
迂闊な行動は、多くの人の命にかかわって来ますからね。
拷問は禁止だと言った筈だと、ス。
罪が重い故、拷問をしてでも聞き出さなくてはならないと左議政は言いました。
「このがユン・スヨンの兄だと言うのです。それが本当なら、こやつがではなかったか、或いはあの女人が両班のフリをしているかのどちらかです。」
ユン・ドンソク大監の令嬢だと、スが言いました。
だからこそ、きちんと調べなくては・・・と左議政も引きません。
そこにフンが入って来ました。
この者は、女人はだれでもケトンだと呼ぶのを、私は聞いた・・・と証言。
全く動じない左議政。それには理由があったのです。
ヨンスを証人として捉えてあったからです。
引きずり出されたヨンスは、言ってしまいました。
「その者はユン・スヨンではなく、このの妹ケトンです。」
まさか・・・です、ケトンもフンも。
ヨンスが裏切るなんて、想像だにしていませんでした。
指示したのは誰だと、左議政が聞きました。領議政だと言わせたかったのでしょう。
でもね、ヨンスは、どうしても言えませんでした。
フンには多大な恩があったからです。
処刑場から逃げ出したヨンスは、血にまみれた格好のまま街中に紛れ込みました。
でも、彼の姿を見た人は皆、臭いと敬遠し、石を投げつけ追い払おうとしました。
やっとのことで逃げ込んだ店で、食べ物をむさぼるように食べているところに入って来たのがフンでした。
フンは通報するでもなく、卑下することもなく、彼に匂い袋を渡しました。
「お前には刀ではなく、それが似合う。」
チルノムがヨンスになった瞬間でしょう。
そんなフンを裏切るなんて、やはり出来ませんでした。
でも、この場を何としても乗り切って、二度とチルノムに戻らないためには、誰かの名前を出すしか彼には思いつかなかったのです。
「ケトンです。私たちは皆、騙されたのです。」
ケトン、呆然としました。涙がこぼれ落ちました。
予定が狂った左議政は、今度はケトン兄に詰め寄りました。
あの女は妹のケトンか・・・と。
ケトン兄は、チュンシムの言葉を思い出しました。
“ケトンの名前を出しちゃダメ。でないと、あんたもケトンも死ぬわ”
「分からない・・・。」
と、ケトン兄は首を振りました。
その様子を見て、ケトンは耐えられなくなりました。
「ケトンはここにいます」
私がケトンです。私は王妃の座が欲しくて皆を騙し、揀択に申し込みました。ヨンスの言う通り、コッパダンも皆騙されたのです。
泣きながら言いました。
その時、ユン・ドンソクが現れました。
フンが手を貸してほしいと頼んであったようです。
「娘が偽物なら、私も仲間と言うのですか私は父親です。これ以上の証拠がどこにあると?体の弱い子ゆえ、私が大事に育ててきた大切な娘なのです。それ以上踏み込まぬことですな
左議政
」
左議政にそうとうな剣幕で詰め寄りました。
そして、スに頭を下げ、ケトン兄を引き取って良いかと聞きました。
「そうせよ。」
しかし、左議政は収まりません。
ユン・ドンソクは嘘を言っているとスに訴えました。
が、スはそれを受け付けませんでした。
私利私欲で私を騙そうとしたのかと王に言われたら、もう左議政も矛を収めるしかありませんでした。
だからと言って、怒りが収まったわけじゃありませんよね、左議政。
直後にケトンが倒れました。
口紅に入っていた毒のせいです。
スが駆け寄ろうとしたのですが、ムンソクが止めました。多くの人の目がある・・・と。
だから、フンが抱きかかえて行くのを、黙って見送るしかありませんでした。
これがまた切ない・・・
幸い、少量だったので、ケトンは大事には至りませんでした。
犯人がマ・ジョンヒだと言う事も、すぐにスの知るところとなりました。
ムンソクが、ケトンは大丈夫だと報告しました。
行きますか?と聞きました。
「もう私の役割ではないようです。」
と、スは言いました。ケトンを守る役目です。
領議政がやって来ました。
マ・ジョンヒを揀択から外したことに抗議しての事です。
若さゆえの過ちだから、今度ばかりは許してもらいたいと。
「領議政も若き故、兄を殺したのですか?」
ソは、この時とばかり、領議政の罪を指摘しました。
「その座は王に代わり苦しい民を案じる座です。代わりに権力をふるい、欲を満たす座ではない」
王様は私を誤解されています・・・と領議政。
一切反省の色も、それどころか、罪の意識すら無い領議政です。
スは、ムンソクに、疑惑のある事件を全て再調査し、必要があれば、誰であろうと拷問を加えて審問してもよい・・・と命じました。
完璧な決裂ですね。
領議政は、スを見限りました。
左議政と手を組んで、謀反を起こそうと決心しました。
別の王を立てるつもりです。
ケトンの意識が戻りました。