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拉致家族の往来外交が北朝鮮の暴走を抑制出来た 金正男暗殺+VXガスで今思う事

2017年02月28日 13時24分17秒 | 軍事外交
 毎日、テレビでは北朝鮮による金 正男氏(キムジャンナム)のVX殺害報道が盛況だ。相次ぐ、日本海へのミサイル発射など、北朝鮮は次第に「今そこにある現実的な脅威」になり始めている。トランプ大統領が核保有数を増やしたところでこの暴走が止まるはずもない。以前、悔やまれることが有った。

 小泉政権の時に北朝鮮から一時帰国した拉致家族を返さない事に決めた。当時、日本中が良くやったと沸き返った。アメリカ側の意見であったとか、今の安倍首相が主張したとか言われている。確かに一つの前進ではあった。

 しかし、当時から僕はこれが非常に惜しかったと思っている。一度チャンネルは開いたのである。これは小泉首相しかできない事だった。しかし、自ら奇跡的に開いたドアを閉じてしまった。北朝鮮は二度と日本とは交渉しないだろう。

 今の北朝鮮最高指導者金 正恩(キム・ジョンウン)の父 金正日(キム・ジョンイル)は金一族の繁栄と北朝鮮の経済立て直しを図りたかったと思われる。そこで、日本を利用し、まずは経済交流を図り、アメリカへの交渉ルートを作りたかったのだろう。

 もし、拉致家族を何度も往来させる事が出来たら、拉致家族には忍耐が求められたが北朝鮮側の要望を取り入れながら、核開発を抑制する方向に進められる可能性が有った。少しでも解決に向かう道筋が具体化するなら、経済援助も惜しむ必要はなかった。

 日本人は北朝鮮をまるで理性の無い犯罪者のように思っているが、日本も戦争中は散々迷惑をかけている。そのことを忘れてはいけない。北朝鮮に重大な非が有ったとしても、相手の論理も十分理解しなければならない。

 僕は落としどころとして、金家族をアメリカに永住させる方法もあり得たと思う。そのような交渉が展開できれば日本は朝鮮問題を平和的に解決する表舞台に立てた。世界の尊敬を集めただろう。拉致家族の往復による交渉が継続されたなら、少なくとも過激化が加速する事はなかっただろう。

 チャンネルが開いていれば、行方安否者の情報も更に引き出せたし、往復する拉致家族を増やし、一部から日本に永住も実現できる可能性はあった。

 北朝鮮との交流がなくなった今は、日本として打つ手が無くなった。北朝鮮の暴走はさらに拡大し、アメリカを挑発し、日本にとっても世界にとっても核や有毒ガスのリスクは著しく増大するのみである。この傾向を喜ぶのは中国だけだろう。
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