娘は、無事に春を迎えた。
昨年11月に一度けいれんの発作はあったものの、幸いその後は起こっていない。
なるべく頭や体に過重な負担がないようにと、自宅で妻が配慮しながら付き添って過ごしているところが大きい。
相変わらず薬の量が多いので、娘はしきりに眠りたがる。
無理に寝せないでいるのも、身体的に負担になるのではないかと考え、午前中1時間、午後からも1時間余りの昼寝をさせて、体が休むようにしている。
また、9月には入浴中に倒れてけいれん発作に至ったものだから、本人はゆっくり風呂につかりたいらしいが、現状まだ不安があるので、湯船につかることはさせず、シャワー浴だけにしている。
体への負担があまりないようにと配慮はしているが、その分困ってしまっているのが、体重の増加である。
娘が病気になる以前は、娘と私には35kgほどの体重差があったが、今は、その差は、約12kgほどになっている。
私が約5kgやせて、娘が約18kg太ったからにほかならない。
この体重増をなんとかしたいものなのだが、なかなか簡単ではない。
何せ、早く歩いたりすると足がもつれる可能性もあり、過重な運動をすると疲れから発作が起こるのでは、という懸念があるから、あまり運動をさせたり体を動かさせたりしないようにしているのだ。
春になったら、もっと体を動かさせようか、と考えていたのだ。
例えば、時々はもっと散歩させようなどと考えてはいたのだが、今それを難しくしているのが、娘の体質だ。
花粉症。
毎日マスクをつけ、鼻にティッシュを詰め込むようにして暮らしている。
だから、天気がいいからといって、うかつに外へ出るわけにはいかないのだ。出ると、花粉症の症状が悪化してしまう。
そんなわけで、家でぼうっとしていることの方が多い。
あれをしよう、これをしようという気にはならず、せいぜいナンプレ(数独)のレベル1とか2の簡単なものを解いて過ごしている。
精彩のない毎日の繰り返しの中で生きているせいか、記憶の障害は改善しない。
野球を見ては、
「マー君って、アメリカに行ったんだ。」
「黒田って、いつ広島に戻ったの。」
「井端って、中日じゃなかったっけ?」
サッカーを見ては、
「東口は、ガンバに戻ったんだ!?」
「ミシェウさんがいない。」
「三門は、どこに行ったの?」
…などのことを何度口にしたことか。
妻が、「歯磨きしたら、パジャマに着替えだよ。」と伝えたばかりなのに、聞いたことをすぐに忘れてしまい、歯磨きせずに着替えてしまったり…。
そんな娘に毎日付き添っている妻だから、娘の状態がちっとも上向かないことにいらいらしてしまうことが多くあるようだ。
私は、日中仕事をしているから、娘と一緒の時間は朝晩のわずかな時間しかない。
それに比べて、一日十娘と一緒の妻は、何度言っても同じミスの繰り返しだから、娘に対する口調が荒くなることもあるのだ。
そうされると、娘にとっては、「怒られている」感覚になるようだ。
花粉症、健忘症、体重上症(上昇)が現状の娘を表す病である。
…こんなふうにしながら、家の中で、妻と娘の変わらぬ毎日が繰り返されている。
でも、一年と少し前は、娘は入院中で、けいれん止めの点滴が手放せずにいたのだった。
それを思えば、今は自宅で過ごせるのだから、そこのところはよしとしたい。
今日は、夕食の終わるころ、娘の箸の動きが止まったので、「どうした?」と思い、声をかけた。
すると、顔の右側がしびれたような感じになったのだそうだ。
急いで、夕食を平らげるよりも夕食後に服用する薬を飲むことを優先させた。
ずっと娘の行動を注視していたが、幸いその後は何ともなく過ごすことができ、ホッとした。
どうか、まずはこのままけいれん発作が起こらないでほしい。
そして、少しでも記憶が残るようになり、体重減のための行動ができるようになるとよいのだが…。
昨年11月に一度けいれんの発作はあったものの、幸いその後は起こっていない。
なるべく頭や体に過重な負担がないようにと、自宅で妻が配慮しながら付き添って過ごしているところが大きい。
相変わらず薬の量が多いので、娘はしきりに眠りたがる。
無理に寝せないでいるのも、身体的に負担になるのではないかと考え、午前中1時間、午後からも1時間余りの昼寝をさせて、体が休むようにしている。
また、9月には入浴中に倒れてけいれん発作に至ったものだから、本人はゆっくり風呂につかりたいらしいが、現状まだ不安があるので、湯船につかることはさせず、シャワー浴だけにしている。
体への負担があまりないようにと配慮はしているが、その分困ってしまっているのが、体重の増加である。
娘が病気になる以前は、娘と私には35kgほどの体重差があったが、今は、その差は、約12kgほどになっている。
私が約5kgやせて、娘が約18kg太ったからにほかならない。
この体重増をなんとかしたいものなのだが、なかなか簡単ではない。
何せ、早く歩いたりすると足がもつれる可能性もあり、過重な運動をすると疲れから発作が起こるのでは、という懸念があるから、あまり運動をさせたり体を動かさせたりしないようにしているのだ。
春になったら、もっと体を動かさせようか、と考えていたのだ。
例えば、時々はもっと散歩させようなどと考えてはいたのだが、今それを難しくしているのが、娘の体質だ。
花粉症。
毎日マスクをつけ、鼻にティッシュを詰め込むようにして暮らしている。
だから、天気がいいからといって、うかつに外へ出るわけにはいかないのだ。出ると、花粉症の症状が悪化してしまう。
そんなわけで、家でぼうっとしていることの方が多い。
あれをしよう、これをしようという気にはならず、せいぜいナンプレ(数独)のレベル1とか2の簡単なものを解いて過ごしている。
精彩のない毎日の繰り返しの中で生きているせいか、記憶の障害は改善しない。
野球を見ては、
「マー君って、アメリカに行ったんだ。」
「黒田って、いつ広島に戻ったの。」
「井端って、中日じゃなかったっけ?」
サッカーを見ては、
「東口は、ガンバに戻ったんだ!?」
「ミシェウさんがいない。」
「三門は、どこに行ったの?」
…などのことを何度口にしたことか。
妻が、「歯磨きしたら、パジャマに着替えだよ。」と伝えたばかりなのに、聞いたことをすぐに忘れてしまい、歯磨きせずに着替えてしまったり…。
そんな娘に毎日付き添っている妻だから、娘の状態がちっとも上向かないことにいらいらしてしまうことが多くあるようだ。
私は、日中仕事をしているから、娘と一緒の時間は朝晩のわずかな時間しかない。
それに比べて、一日十娘と一緒の妻は、何度言っても同じミスの繰り返しだから、娘に対する口調が荒くなることもあるのだ。
そうされると、娘にとっては、「怒られている」感覚になるようだ。
花粉症、健忘症、体重上症(上昇)が現状の娘を表す病である。
…こんなふうにしながら、家の中で、妻と娘の変わらぬ毎日が繰り返されている。
でも、一年と少し前は、娘は入院中で、けいれん止めの点滴が手放せずにいたのだった。
それを思えば、今は自宅で過ごせるのだから、そこのところはよしとしたい。
今日は、夕食の終わるころ、娘の箸の動きが止まったので、「どうした?」と思い、声をかけた。
すると、顔の右側がしびれたような感じになったのだそうだ。
急いで、夕食を平らげるよりも夕食後に服用する薬を飲むことを優先させた。
ずっと娘の行動を注視していたが、幸いその後は何ともなく過ごすことができ、ホッとした。
どうか、まずはこのままけいれん発作が起こらないでほしい。
そして、少しでも記憶が残るようになり、体重減のための行動ができるようになるとよいのだが…。