ON  MY  WAY

60代になっても、迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされながら、生きている日々を綴ります。

花言葉を知って、「花言葉」(古井戸)を聴く

2020-04-18 21:39:30 | うた
昔のデュオ、「古井戸」に、名曲があった。
(知っている人には、「古いどっ!」と言われそう…、)

スイートピーをあげるよ ライラックと一緒に

で始まるこの歌の曲名は、「花言葉」という。

そして、次に

やさしかった君にあげるよ

という歌詞が続く。
「やさしかった君に」という詞で、別れの歌なんだと分かる。

その別れの時に、歌の「ぼく」はどうするか。
歌の途中では、次のような部分がある。

ぼくあまり高いもの買えない だから ステキなもの探したんだ
ぼくがみつけた花言葉 心をこめて贈るよ


花を贈る。
しかも、その花には、自分の心をこめて贈る。
そんなことは、今の時代ではキザになるだろうが、若いあの頃は心情的に同感できた。

贈る花は、3つだ。

スイートピーにライラックを さくら草もそえて
さよならする君にあげるよ


曲名が「花言葉」となれば、この3つの花言葉はどういう意味があるのだろう。
本で調べてみた。(「美しい花言葉・花図鑑」(二宮孝嗣著;ナツメ社)


★スイートピー… 門出 やさしい思い出 繊細 デリケートな喜び
★ライラック … 友情 青春の思い出 (紫色の花)初恋
★サクラソウ … 初恋 あこがれ 無邪気 清らか

ここからすると、「やさしい思い出」「初恋の思い出」として、花をあげるということになる。
切ない初恋だったのだよ、純粋に君のことを思っていたのだよ、という気持ちが込められているのだな、と分かる。
なんだか、胸がキュンとなる。

歌には、そこに至る前に、

ほんとは虞美人草とか福寿草って思ったけれど 
悲しくなるからやめた


という部分がある。

虞美人草とは何か、というと、「ヒナゲシ」のことだそうだ。
歌でヒナゲシというと、アグネスチャンの「ひなげしの花」が連想されるが、本題からそれるからやめておこう。

さて、悲しくなるからやめたという、虞美人草と福寿草の花言葉は、…。

★虞美人草(ヒナゲシ)… 忘却 眠り 想像力
★福寿草 … 幸せを招く 永久の幸福

虞美人草だと、「君はぼくのことを忘れるだろうね」「ぼくも君を忘れるよ」
福寿草は、「別れても君の幸せをずっと祈っているよ」
という気持ちを贈りたいことになる。

今、改めてこうして花言葉を調べてみると、切なく揺れる気持ちがいろいろに伝わってくる。
自分の若いころのぐだぐだの思い出がよみがえってきたりする。
(決して花を贈ったりはしなかったが…)

この歌は、昔のエレックレコードの「唄の市 第1集」で初めて聴いた。

それは、古井戸デビュー前のステージの実況録音盤だ。
1971年10月8日、渋谷東横劇場で録音されたものだった。
なんと今から50年近くも前の歌になってしまう…。

若いころには、曲の切なさばかりが伝わっていたので、「花言葉」の意味がどうなのかはあまりこだわっていなかった。
それどころか、虞美人草がどんな花なのかはおろか、スイートピーやライラック、サクラソウがいつ咲く花なのかも知らなかった。、
今、花と花言葉を知って聴くと、切なさのほかに、若いころの感傷的な気分がよみがえる気がする私である。
コメント
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