第41回 この玄関の片隅で
さあ、草履番の後釜さんのご登場、ノブとおっしゃるの?
おや、鷹狩の時の家康に虎松の印象などを話していた鷹匠さんではありませんか
ちょっと胡散臭いなあと思っていましたし、
ま、この人は原作者の森下佳子さんが生み出した
架空の人物ちゃうのん? と思っていたのですが、
な、なんと!
ノブ、すなわち「信」 本多正信ですと!
最近の記憶では、「真田丸」において、近藤正臣さんが熱演されていました
あの、本田殿だったのですね
大変失礼いたしました
三河の国の出身で、はじめは家康に鷹匠として仕えたが、
三河一向一揆の時、家康に反旗を翻したが鎮圧され、
逃走し、10年程は諸国を放浪していた
その後、また家康の元に戻り大久保忠世(タダヨ)の世話で
帰参を許されていたという
万千代と会っている今がまさにその時ということかな
その後、家康の側近となり、家康が「友」と呼ぶほどの信頼を得、
江戸幕府が開設されると幕政を主導するまでになった
正信は、出世しても所領を増やしてもらう事も望まないような人物だったとか
そして年老いて暇を許されるまで政務に励んだという
最期は、家康が亡くなって2か月経った頃だった
本多正信
家康が鷹狩で虎松の印象をノブに聞いていたのも信頼の証しですね
家康は人を見抜く力が凄いし、人を育てることにも長けていた
こうして家康の傍らには優れた武将が集まったのですね
さて、ノブがそんな人材とはつゆ知らず、血の気の多い万千代くんは
万福くんのアドバイスもどこ吹く風と、
とにかく早く小姓に上げてもらうことを思いつつ出勤しておりました
万福は、ノブを見る他の侍たちの様子から何やら妙な気配を感じたのですね
万千代にないものを持っていて、頼りになります♪
その頃、武田信玄亡きあと、息子の勝頼によって再び、
三河、遠江が侵攻され始めました
戦いの情報を、万千代は小耳に挟みます、情報元は、ノブでした
織田信長が援軍をよこすということ
そのためには材木を三千本調達すること
それを聞いた万千代は、小細工をはじめた
家康の草履の鼻緒を切ることによって家康に近づき
材木は井伊が得意分野なので、調達を申し付けてほしいと直接願い出る
首尾よく調達が出来れば、初陣を飾らせてほしいと
いやあ、言わば入社したての平社員ですよね、それを社長に
直談判ですか、イケイケですね
『誠、あやつはあの手この手で出し抜いてくる』
と、家康も呆れながらも、心なしか嬉しそうでしたね
結局、徳川からの材木調達の役目は近藤康用にすり替わっていた
『あの話はなしということでな、
戦から戻ったら小姓には引き上げてやるゆえ、
日の本一の留守居、励むがよいぞ♪』
そんな事を家康から言われた万千代の今回一番のキレどころでした
『あの腐れ尼じゃあ~!
裏から手を回し握り潰したに決まっておる~!』
まだまだ未熟な万千代を甘やかさないでほしいと、
手柄はさておき、材木は近藤に命じてもらったのですね、さすが直虎さん
そして、五百本調達が近藤に命じられたのですが、これが奥山六左衛門に
思わぬ幸せを連れて来ましたね
かねがね、六左は武功を立てたいと願っていたところ、
井伊からの材木を切り出す役目のリーダーを直虎から命じられ、
これも武功と喜んだのでした
どんなタイプの者にも心を配り、働く喜びを感じさせてくれる
そんな上司だったら仕事に励みますね、私でも♪
直虎は竜宮小僧になることを忘れてはいなかった
いや、むしろ、知らず知らずのうちに皆の助けになっていたのかもしれません
やっぱり、名おんな城主ですね♪
万千代、今は直虎のことが腹立たしくて憎くらしくて、怒ってますが
潜在的に直虎の愛を感じているからこそ、
安心して直虎に刃向うことが出来るのかも
ま、いずれにしても実母のしのさんと、養母の直虎と、
かなり気の強い母二人に育まれたゆえ、あの形相で怒り放題の万千代が
あるのでしょうね
次回は何が万千代を怒らせるのでしょうね~
ではまた