第31回 最後の変身
あ~あ、栄一
そんな一面もあったのですか~
千代さんは、ぐっとこらえてあの優しい言葉
いい奥さまですが、ひとつ屋根の下で
暮らすのですか?
まあ、堂々と打ち明けた栄一も正直と言えばそうなのかも
話替えます
2年半ぶりに成一郎(喜作)が牢より釈放され
栄一の屋敷に来ました
ふたりは真の友達という関係は崩れなかった
でも、命からがら逃げたものの牢に入れられ
辛酸を舐め尽した喜作です
栄一のおかげで牢より出られたけれども、
悔しい承服しきれない思いがあって当たり前だと思います
それでも、喜作も大蔵省で働けてよかった
そして、富岡製糸場に出向くこととなり
尊敬する惇忠に会えた
それは、
昔の「尊王攘夷」に対するわだかまりも捨て
製糸場の運営に力を注いでいる
師と仰ぎ続けた惇忠の姿だった
喜作に向上心が湧いて来てイタリアに勉強に行くことになった
良かったです♪
やっぱり、人間は生きててなんぼ。
さて、栄一は、新政府改善を目指し
大蔵省で様々な計画を打ち出していった
イギリスで経験した「バンク」
合本を軸につくった
「国立銀行」という名前も出来た
だが、商人と渡り合うその折に、気付いた
これでは、昔のお侍に栄一達、農業や商業に携わる者が
武士階級より押さえつけられていたことの繰り返しだと
自分の目指す、自分一人でなく皆がよくなることにはなってないと
「官」から「民」へ
移ろうと思った
千代さんに「大蔵省をやめようと思う」 と打ち明けると
千代さんは、いつも栄一にすっと従う優しい人ですね
長女、次女、そのあとに長男を出産されてよかったです
[過ちを改めざる これを過ちという]
栄一は、仕事のことだけでなくプライベートの来し方にも
気持ちを及ばせて千代さんに、そう話したのかな
さて、驚いたのが西郷さんの渋沢邸訪問でした
そうかあ~西郷さんは下駄ばきが常だったのですね
栄一とお酒を酌み交わしていました
お酒のあてには何が用意されていたのかなあ
以前、豚鍋を食べていたのは、何処でしたやろ?
栄一、緊張もなさそうに懐かしい話をしていました
平岡円四郎のこと、徳川慶喜のこと
「昔はよかった…自分が良い国に出来ると思ってた」
と西郷さんは、何となく寂し気で、弱気な様子でした
「慶喜は、化け物だ」
西郷さんは、慶喜を高く買っておられたのですね
正直、江戸幕府を終えたとか、
戦のさ中にひとり江戸へ逃げ帰った
そんな将軍さんで、あかんたれみたいな評価しか私は
持っていなかったのですが、これは誤解ですね
栄一も
「新しい日本をつくるんだと思っていたが
今は、高い所からもの言うだけだ」
と今の自分の評価は反省だった
こうして、栄一は最後の変身を遂げるのでしょうか
それとも、まだまだ繭の中なのか
最後の脱皮がやって来るのでしょうか
いずれにしても、今までの真っ直ぐ、正直者、頑固
それだけではない、寄り道も迷い道もあったのが
渋沢栄一
だそうです、知りませんが(/ω\)
おかえりモネ、青天を衝け、共に終わりに近づいて来て
淋しいです
しっかり見届けなくては。