麻生太郎氏の軽口の意味は何か!
またまた麻生太郎副総理・財務大臣の軽口発言が飛び出しました。しかもオバマ大統領が離日した後だったのでしょうか。安倍政権は、麻生大臣を含めて、尖閣諸島に「安保条約を適用します」とオバマ大統領に言っていただいて、「作戦通り」「画期的」とその「成果」を誇って、胸を張ったのに、麻生さん、オバマ大統領の指導力の無力さを指摘するようなことを平気で言ってしまう!
安倍政権の腹の中は、あの靖国神社参拝に「失望したのは、こっちだ」と言った傲慢さに満ち溢れていることが、この発言で、改めて証明されました。
TPP協議で日米が「前進する道筋を特定した」と曖昧になったこと、すなわち「大筋合意に至らなかったこと」は、「オバマ(米大統領)が国内でまとめきれる力はいまないだろう」と、その理由は、オバマ大統領が「国内をまとめきる力」にその原因がある、しかもアメリカの中間選挙があるので、そこまで待たなければならないとし、日本の主張に賛成できなかったのはアメリカ国内の側の問題だということ言ったのでした。
アメリカの責任に転嫁する麻生の狙いは、安倍政権の正当化!
これは、TPPの合意を迫っている多国籍企業と、それを支持する日本国内の世論に対して、オバマ側に責任転嫁する思惑が透けて見えてきます。同時に、TPP合意に対して、アメリカの関税撤廃要求を拒否することを総選挙と参議院選挙で公約したこと、更には国会決議まであげて交渉してきたが、そのことが実現できなかったことは、オバマ側の責任、アメリカの側の要求にあると、やはりアメリカの責任に転嫁することで、安倍政権の「努力」を正当化しようとしているのです。
アメリカの中間選挙?日本にも選挙はある!何故選挙公約を語らない!
アメリカの中間選挙をあげて正当化する手口は、実は、日本の側にも当てはめることができます。27日投票の鹿児島2区の補欠選挙と沖縄市長選挙が目前に迫っています。秋には沖縄県知事選挙を控えています。それ以外の地方選挙においても、このTPP問題は、地域産業・日本の医療制度・保険制度などをどのように守り、地域を活性化させていくか、大きな争点になっているのです。麻生氏はアメリカの選挙のことは言っていますが、日本の選挙についてはスルーしています。これが大ウソやスリカエを当然とする麻生式手口なのです。
愛国者の邪論は、今回のTPP不合意は、日本国民のたたかいの大きな成果であると、記事に書きましたので、日本の多国籍企業の利益の代理人である麻生氏の発言をみると、この不同意が、よほど悔しかったのでしょう。「責任転嫁」にその悔しさが滲み出ていることが判ります。
選挙を語らないのは国民の公約違反の声が怖いから!
しかし、菅官房長官の弁護発言やマスコミの追及の仕方を見ていると、安倍政権に対するアメリカ側の「失望」感を醸成・噴気させないように、おおごとにしないようにしていることがわかります。これが大騒ぎすることになれば、安倍政権に対する不信感はアメリカ側からも、日本からも、さらにはTPP合意に反対する国内世論を沸騰させることになるからです。TPP不合意を国民のたたかいの成果として受け止めないマスコミの思想をも反映していることが判ります。
このようなアメリカ政府への不信感は、世界の警察官としてのアメリカ政府の地位の低下に対する安倍政権の不信感、アメリカを頼りにはできないから自分たちの憲法をつくって自分たちの国防力で、海外の権益を守っていこうとする自惚れが根底にあります。
同時に、民主党の政権公約違反、とりわけ鳩山首相の公約違反を批判してきた自民党が、民主党への不信感を梃子にして国民の不信感を煽り、助長し、民主党への不信のおかげて、3割以下の自民党支持であるにもかかわらず、憲法違反の選挙制度の恩恵によって、国会で多数を掠め取った「1強他弱」を利用して、一気に憲法改悪の地ならしを固めていこうとする手口への焦りがあります。
日に日に高る安倍内閣打倒のチャンス!全国津々浦々で声を上げよう!
何故か。民主党の公約違反を批判する国民の批判に、今度は自民党が怯えているからです。そりゃそうです。あの熱狂的な政権選択・政権交代のブームによって誕生した民主党政権が、アッという間に、奈落の底に落とされたのです。そのことは自民党にも当てはまることでもあるのです。知日派アーミテージ氏が恐れていることは、このことです。こうした国民的ムードが、奥深いところに沈殿しているのです。
だからこそ、民主党への批判の時とは違った報道が、今のところなされているのです。憲法違反の政策を打ち出す危険な兆候をこれだけ見せているのにもかかわらず、安倍首相の本当の思惑を読み取れないと公然と語っているテレビのコメンテーターがいるのは、マスコミの国民世論を欺く、スリカエる報道があるからです。
因みに今日の赤旗の記事をご覧ください。いつものことですが、オバマ報道でかき消されてしまいました。
日米首脳会談 「共同声明」異例の先送り/TPP閣僚協議を継続/「日米同盟の強化」を強調
日米首脳会談について/志位委員長が会見
命と暮らし守ろう 5000人超/医療・介護総合法案を廃案に
日米首脳会談/同盟が暮らしと経済破壊する
以下、麻生式ナチスの手口報道をお読みください。
朝日新聞 TPP「オバマ氏にまとめる力はない」 麻生副総理: 2014年4月25日10時47分
麻生太郎副総理兼財務相は25日午前の閣議後会見で、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉について、「どのみち11月の(米国の)中間選挙までは答えは出ない。国内でオバマ大統領が全部まとめきれるほどの力はないだろう」と語った。
日米TPP、大筋合意せず 甘利氏「道筋を確認」
TPP「どのみち中間選挙まで答え出ない」 麻生氏発言
甘利明TPP相とフロマン米通商代表部(USTR)代表が大筋合意に達せず、協議を継続することについても、「仮にフロマン氏と甘利氏がまとまったとしても、それが米議会で通る保証もない。継続していくことは極めてまともな話だ」と述べた。(引用ここまで)
日本経済新聞 麻生財務相、TPP「オバマにまとめる力ない」 2014/4/25 10:41
麻生太郎副総理・財務・金融相は25日午前の閣議後の記者会見で、環太平洋経済連携協定(TPP)を巡る日米協議が大筋合意に至らなかったことについて「オバマ(米大統領)が国内でまとめきれる力はいまないだろう」と語った。オバマ政権が11月に中間選挙を控えていることを指摘し「いま協議がまとまったとしても米国の議会で通る保証はない」と主張。「5、6カ月あるから、いろんな話を継続していくということでいいのではないか」とも語った。
一方、菅義偉官房長官は同日の記者会見で麻生氏の発言について問われ「米国国内のことで、麻生副総理がどういう状況で発言したのか分からないのでコメントは控える」と答えた。そのうえで「合意を達成する道筋は確認できたので、そこに向かっていく」と説明。「大筋合意に向け、互いに重要懸案について配慮しながら、包括的で高いレベルの合意を実現する道筋については、互いに確認できた」と強調した。〔日経QUICKニュース(NQN)(引用ここまで)
毎日新聞 TPP:麻生財務相「オバマ大統領にまとめる力がない」 2014年04月25日11時08分(最終更新 04月25日 11時31分)
環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の日米協議をめぐり、麻生太郎副総理兼財務相は25日の閣議後記者会見で、「(米国の)中間選挙まで答えは出ないだろう」と述べ、11月に予定されている米国の中間選挙前での妥結は難しいとの見解を示した。麻生副総理は「(答えを)出せるほど、国内でオバマ大統領が全部まとめきれるほど今は力がないだろう。甘利明TPP担当相とフロマン米通商代表部(USTR)代表でまとまっても、アメリカの議会で通る保証はない」と述べ、交渉がまとまらない背景について米国側の事情を指摘した。協議の継続については「それまで5〜6カ月ある。継続していくことになったということは極めてまともな話だ」と歓迎した。これに対し、菅義偉官房長官は25日午前の記者会見で、麻生氏がオバマ大統領について「まとめる力がない」と評したことを「あり得ないと思う」と強く否定。「(発言の)全体をみればそんなことは言っていないと思う」と擁護した。【竹地広憲、木下訓明】(引用ここまで)
産経 「オバマにまとめる力はない」 TPP交渉で麻生財務相 2014.4.25 13:22 [安倍内閣]
記者会見する麻生財務相=25日午前、財務省
麻生太郎財務相は25日の閣議後会見で、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉について「オバマ(米大統領)が国内で全部まとめきれる力は今ないだろう」と述べ、11月の米議会中間選挙まで結論を出すのは難しいとの見方を示した。麻生財務相はTPPの日米協議が大筋合意に至らなかったことに「仮にフロマン(米通商代表)と甘利(TPP担当相)でまとまっても米議会を通る保証はない」とし、日米協議を「継続していくのは極めてまともな話だ」と語った。
また、オバマ大統領が日米首脳会談や記者会見で、中国が領有権を主張する沖縄県・尖閣諸島を日米安全保障条約の対象と言明したことを高く評価した。
菅義偉官房長官は25日の記者会見で、米議会中間選挙までTPP交渉の結論を出すのは難しいとの麻生氏の発言を「あり得ないと思う」と述べた。その上で今回の協議について「日米間で(農産物などの)重要項目に配慮しながら、包括的な高いレベルの合意を実現する道筋をお互いが確認できた」と強調した。(引用ここまで)
「麻生流説明、問題なし」=菅官房長官 (2014/04/25-17:44)http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2014042500816
菅義偉官房長官は25日午後の記者会見で、麻生太郎財務相が環太平洋連携協定(TPP)交渉をめぐる日米協議に関し、「オバマ(米大統領)に米国内をまとめ切る力はない」などと発言したことについて、「問題ない」と述べた。菅氏は、「オバマ大統領といえども、(米中間)選挙も控えているので、いかに(利害調整が)難しいかを『麻生さん流』で説明したのだろう」とも語った。(引用ここまで)
日米、「宿題」残す=TPPで共同声明迷走 (2014/04/25-19:49)http://www.jiji.com/jc/c?g=pol
国賓として訪日したオバマ米大統領は25日、一連の日程を終え離日した。中国の領海侵入が続く沖縄県・尖閣諸島について大統領は、米国トップとして初めて米国の防衛義務を明言。こうした内容を盛り込んだ共同声明もまとまり、安倍晋三首相は「画期的」と胸を張った。ただ、両首脳による直接対話でも環太平洋連携協定(TPP)交渉の日米協議は合意に至らず、大きな「宿題」が残った。
海洋で中国の圧力を受ける日本側が最重視していた日米安全保障条約の適用範囲に関し、声明には「尖閣」の文字が明記された。集団的自衛権の行使に向けた取り組みへの米国の「支持」も取り付けた。首相は25日、「アジア太平洋地域の平和と安定を確保するために、主導的な役割を果たしていく。そのことを内外にしっかりと示していくことができる共同声明になった」と記者団に強調。周辺も「パーフェクトだ」と歓迎した。
ただ、24日の首脳会談直後のはずだった共同声明の発表は、TPPをめぐる調整難航により、翌日に持ち越される異例の展開となった。甘利明TPP担当相とフロマン米通商代表部(USTR)代表による閣僚級協議について、首脳会談で大統領が「甘利、フロマン両氏は眠いだろうが、コーヒーを飲ませよう」と提起。ぎりぎりの交渉にこだわったためだ。
「声明を出さなくてもいいんだ」。首脳会談に先立つ事務折衝で、米側はこう言って圧力をかけた。安保面での「成果」の見返りに日本側からTPPで譲歩を引き出せるとの期待があったとみられる。だが、大統領の離日直前に発表された声明は、「前進する道筋を特定した」とする中途半端な内容に。TPPをめぐって日米が迷走した印象は否めず、野党からは「具体的果実がない」(榛葉賀津也民主党参院国対委員長)と厳しい声が上がった。
政権の足元からは、TPP交渉に関して「オバマ(米大統領)に米国内をまとめ切る力はない」(麻生太郎副総理)という発言まで飛び出しており、TPPで米国との距離を縮められなければ、同国の疑念を招きかねないのが実情だ。日米首脳会談という舞台でも決着できなかった難交渉に指導力を発揮していくのは容易ではなく、首相は重荷を背負った形だ。(引用ここまで)