わ、やめろ…!
…と、身を捩りながら平手で琴音さんの顔面を掴んで力一杯押し返すと、琴音さんは後ろへ倒れた勢いでそのまま一度湯に沈んで、その時に鼻と口から湯を吸い込んだらしく、手足をバタバタさせて溺れるのを、わたしは放ったらかしにして、脱衣場へ逃げました。
わたしはタオルで体を拭くよりも、唇をこするように何度も拭きました。
アノ生々しい感触は、なかなか消えませんでした。
何なのよ、一体…!
. . . 本文を読む
goo blog お知らせ
プロフィール
-
- 自己紹介
- 嵐悳江(あらし とくえ)──手猿樂師にして、傳統藝能創造家にして、鐵道愛好家にして、古道探訪者にして、文筆家氣取り。
雅号は「李圜(りかん)」。
最新記事
カテゴリー
最新コメント
- GS/ニッポン徘徊──旧下大崎村点景。
- Stargate/帝国の関門、のちに海の玄関、そして永遠。
- ししまる/いまさらあってもしょうがない。
- ししまる/おなじあなのむじな。
- ししまる/かがみにはうつらない。
- ししまる/ごえんとはそういうもの。
- 紫陽花/よくみねぇ。
- 紫陽花/ささやき。
- ししまる/さりながら、さりながら。
- ししまる/あきぬあじわひ。