迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

ニッポン徘徊―春の雪中能

2017-04-03 19:00:03 | 浮世見聞記
新年度が本格的にスタートしたと云ふ今日、新潟県村上市大須戸の八坂神社にて、大須戸能を観る。 JR羽越本線の村上駅から路線バスに揺られること約40分、まだ雪解けぬ大須戸集落の山裾に、そのお社は鎮座まします。 その右に並立する能舞台でまず演じられたのが、「小鍛冶」。 年季の入ったシテの装束、そして人間味ある舞いっぷりが、いかにも民俗芸能らしくて楽しい。 つづく狂言「附子」は、これぞ . . . 本文を読む
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ごゑんきゃうげん16

2017-04-03 05:05:20 | 戯作
十六時を過ぎてから、僕は熊橋老人と下鶴昌之、そして稽古用の浴衣に着替えたその長男と、稽古場となっている集会所へ再び向かった。 僕は正直なところ、旅館で熊橋老人から聞かされた内輪話しに、少し気が滅入っていた。 人間同士が額を寄せる場では、性格の不一致は付き物だ。 そんな話しを部外者(よそもの)が聞いても、迷惑なだけだ。 僕が大和絵師となったのは、他人(ひと)の発する雑音に煩わされることなく、 . . . 本文を読む
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