“稽古見学”のあと、僕は下鶴昌之の運転する車で、葛原駅前のホテルまで送ってもらった。
熊橋老人には夕食も誘われたが、丁重に辞退したのだった。
実際はそれよりも、溝渕静男に、面倒くさそうなものを感じていたからだ。
あの男の雰囲気では、じつは松羽目も、自分で手掛けるつもりだっただろう……。
車は姫哭山の裾を迂回する国道を通って、葛原駅を目指す。
窓から見る姫哭山は、すでに夜闇に溶け込もうとし . . . 本文を読む
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- 嵐悳江(あらし とくえ)──手猿樂師にして、傳統藝能創造家にして、鐵道愛好家にして、古道探訪者にして、文筆家氣取り。
雅号は「李圜(りかん)」。
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