迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

ごゑんきゃうげん21

2017-04-08 07:44:03 | 戯作
「そうなんですか……」 僕はもとの宮司家のことを、いかにさりげなく訊き出すかを考えた。 ところが下鶴昌之は、妙なことを言い出した。 「近江さん、姫哭山のてっぺんまで、ハイキングしませんか」 「え?」 またあの、悪天候の山に……? 下鶴昌之は、僕のそんな心中を察したように山を見上て、 「ああ……。いまは、頂上の天気は落ち着いてますわ」 と、笑った。「あの山は、ほんまに頂上だけが、コロ . . . 本文を読む
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