迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

まずはめでたく返り初日。

2018-02-05 09:13:40 | 浮世見聞記
お笑ひの藝人が、有史以来の極悪な詐欺被害に遭った新成人たちのために、その卑劣詐欺犯が本拠をおく街で、“やり直し”成人式を無料イベントとして行ったといふ。

参加者は100名、いかに大規模な詐欺事件であったかを、改めて痛感させられる。

新成人たちの受けた傷はさう簡単に癒へるものではないが、まずは新しい第一歩 を記せたわけである。


それにしても、事件直後にやり直し成人式の計画を名言し、それを実行に移したその藝人の行動力には脱帽する。


けっきょく知らぬの半兵衞を決め込んだどこかの自治体や、某人のやうに東日本大震災の義援活動を「売名行為」と決めつけ、「本当に復興を願うなら、祈ってゐるものだ」と、己は何もしないのを『祈り』といふ言葉にすり替へて正当化しやうとするのが、オトナの世界の現実なのである。


私がその某人と計画通り袂を分かったとき、某人は『きみ、自分で言ったことは実行しなきゃだめだ』と、己の有言不実行な不首尾を棚に上げて宣ったときには、やはり自分の計画は正しかったと実感すると共に、

己だけの世界観や価値観でしか世の中を見られないかうしたオトナにはなるまいと、肝に銘じたものである。


朱に交わって赤くなるもならぬも、

おのれ次第。



新成人たちのこれからや、

いかに。
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