迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

りんかんにさけをあたためてこうようをたくとかや。

2016-11-04 19:38:53 | 浮世見聞記
山中湖畔へ、紅葉狩りに出かける。



昨年はピークが過ぎており、今年はまだちょっと早かったやうだ。




暖かな日差しのもと、冠雪の霊峰を仰ぐ。




この霊峰を崇める「富士山信仰」が、江戸時代まではさかんに行なわれていた。

その名残りが、山中湖から西へ数キロ行ったところにある、「忍野八海(おしのはっかい)」である。

富士講が盛んだった時代、この地の八つの湖沼で、講中の人たちは御祓をしたのだと云ふ。



明治維新の後はすっかり廃れたが、いまも透明度が奇跡なまでに高い水質は、なるほど“神様”の存在を思わせる。


が、世界遺産に登録されてからはまわりの環境がすっかり観光地化され、藁葺き屋根の古民家が点在する懐かしいはずの風景が、すっかり台無しになってゐることを、残念に思った。
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