千代田区立日比谷図書文化館にて、開館十周年を記念した特別展「タイムトリップ 江戸から東京へ」を観る。
江戸が近代文明の洗礼を受けて“発展”したのが東京なのではなく、あくまで時代の流れに合はせて“変貌”しただけの街であることを知る。
いまトウキョウに亂立する“タワマン”は、変貌が過ぎてもはやヒトの立てる地面が無くなり、空中に上がるほかなくなったことを象徴するものだ。
つまり、空中に上がってゐるヒトの數だけ、ムダな人口流入と云ふことなのである。
この特別展は入場料参百圓を拂ふと、入口で全頁にわたって多色刷りの立派なパンフレットが貰へる。
展示の内容がほぼそのまま載っており、むしろこのパンフレットがあれば、わざわざ展示を観なくてもよいくらゐの出来栄えだ。
入場料の参百圓は、實はパンフレット代と云ふことだらう。